長野でハイクオリティな東京式の和食・小諸「弁慶橋せき」

弁慶橋せき外観

こんにちは、長野を愛する鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)です。

「海なし県」であっても鮨ブロガーが度々行きたくなる土地、それが長野。

食材のバリエーションが豊富なうえに、飲食店のジャンルも多岐に及ぶのが魅力です。

何よりも風土自体が好きなので、なんだかんだで毎年数回旅しています。

 

さて、今回ご紹介する小諸の「弁慶橋せき」さんは、小諸に限らず長野県では珍しい、東京式の和食を頂けるお店です。

小諸に宿泊する機会があったので訪問したところ、長野県には少ないスタイルのお店だと感じました。

ご主人の「お客に楽しんで欲しい」という気持ちが伝わる内容で、創作和食的な方向性です。

長野在住の方向けのお店として、珍しいスタンスを確立されています。

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小諸「弁慶橋せき」の魅力とは?

「弁慶橋せき」さんのご主人・関さんは、全国津々浦々から食材を仕入れます。

しかも、食材のクオリティは高く、長野県なのに美味しい魚介類を頂けます。

また、魚介類も野菜も、旬の走りをとらえた食材を多用されるので、初ものを頂く喜びがあります。

それでいて、コースはリーズナブルで、7,700円、11,000円、16,500円という価格設定。

 

そして、調理としては東京のモダン和食的な方向性で、【牛肉の天麩羅】などを出されます。

調味料にバターも使用されるので、創作和食的なエッセンスを加え、長野県の和食には無い魅力を表現されていると感じました。

 

方向性的に、東京在住の方よりも長野県の方の方がサプライズが大きい事は間違いありません。

仕入れ力と表現力は多くの人を惹きつけるはずです。

「弁慶橋せき」のコースの詳細

「弁慶橋せき」のコースについては、上記の通り3つ用意されています。

僕は真ん中の11,000円を選択し、お会計は2人で29,100円でした。

頂いたお酒は3合なので、1杯あたり2,366円の換算です。

 

この度頂いたお酒

お酒

  • 信州亀齢 純米吟醸無濾過生原酒(ひとごこち・55%)
  • 黒龍 純吟垂れ口(福井県産五百万⽯・55%)
  • 而今 純米吟醸火入れ2021(山田錦・50%)

信州亀齢は、長野らしいデリシャスリンゴの香りと甘みがバッチリ効いた、甘やかな純米吟醸です。

黒龍たれ口は、淡麗辛口の方向ですが、旨味を伴った苦味があり、食中酒として最適です。

而今は久々に頂きましたが、これもリンゴ様の香りと甘みが強めがあり、骨太な旨味が山田錦らしいと感じました。

 

日本酒の品揃えについては「基本的に県外のものが中心」とのことですので、お酒の面においても長野県在住の方が楽しめるお店だと思います。

 

11,000円のコースの内容

  • ホタルイカと新じゃがの蒸し物
  • タラノメ、ふきのとう、リンゴ和牛の天麩羅
  • 刺身:真鯛、針魚、紫海胆、アオリイカ
  • 初鰹
  • 初筍
  • 赤貝、菜の花とうるい
  • 蛤の椀
  • お食事:浅蜊炊き込みご飯
  • 水菓子:作り立てのイチゴ大福

ホタルイカと新じゃがの蒸し物

ホタルイカと新じゃがの蒸し物

ホタルイカの味わいと新じゃがの甘みが良く合う。

バターを用い創作和食の方向性だが、これは【じゃがバターとイカの塩辛】からのインスパイアか。

多くの人が親しみやすい割烹的な先付。

タラノメ、ふきのとう、リンゴ和牛の天麩羅

タラノメふきのとうリンゴ和牛の天麩羅01

先付がバターを使った一品で、2品目が天麩羅とは、非常にトリッキーな構成!

天麩羅は薄衣でサクサクしていて、香ばしい、素敵な揚げ方。

牛肉には意表をつかれ、天麩羅発祥の地である東京であれば辟易するところだが、長野であれば理解可能。

しかも、脂は穏やかでサッパリな味わいだったのでホッとする。

タラノメふきのとうリンゴ和牛の天麩羅02

肉汁が多く、下の衣に滲んでいる。

天つゆ

天ツユは出汁を利かせ、唐辛子でピリ辛に仕立てている。

刺身:真鯛、針魚、紫海胆、アオリイカ

刺し身

真鯛、針魚、紫海胆、アオリイカとは、魅力的な構成だ。

しかも海胆は小川。

鯛は結構寝かせていて、旨味しっかりと乗っていて、身はしっとりほろっとした食感で、脂が回っている。

香りもふわっとある。

これは長野では珍しい仕事だ。

針魚は脱水を効果的に用いt、みっちりさせていて、美味い。

海胆は鮨店クラスのクオリティで、甘味が強くて臭みが無い。

山葵は混ぜ山葵で砂糖を加えるクラシックスタイル。

初鰹

初鰹

産地は焼津。

初鰹らしい上品な味わいに薬味の風味を乗せる。

鰹の酸味が同調する方向性。

まさか2月の長野で頂けるとは心から嬉しく思う。

初筍

初筍

産地は鹿児島との事なので、合馬か?

ホロ苦さと香りが実に良い。

そして、確かな甘味が上品に漂う。

赤貝、菜の花とうるい

赤貝菜の花とうるい

赤貝の産地は閖上との事で驚いた。

2023年は貝毒の影響で出荷規制されているので。

閖上の赤貝漁が再開されたのはお店訪問直後の3月1日であったので、仲買人の情報伝達ミスだろうか。

産地はともかく、頂いた赤貝は香り高く、旨味も中々。

特にヒモは秀逸であった。

野菜には昆布〆を施して、赤貝と旨味の方向性を同調させている点が見どころだ。

そして、自家製ポン酢で酸味を加えて爽やかに。

蛤の椀

蛤の椀01

提供の直前に鰹出汁で火入れした蛤の椀。

蛤の椀02

蛤の旨味がしっかりと出ていて、フレッシュな木ノ芽の香りが良い調和。

吸い地の旨味と甘味が特徴的だったので伺ったところ、八海山の純米酒を用いているそう。

蛤の椀03

液体の三分の一は純米酒由来との事で、成程…と思う。

お食事:浅蜊炊き込みご飯

浅蜊の炊き込みご飯01

北海道産の浅蜊を用い、針生姜とともに爽やかに。

浅蜊の炊き込みご飯02

ご飯をシンプルに作り、留椀、香の物ともに手抜かり無し。

シンプルに旬を提案するお食事で好感が持てる。

浅蜊の炊き込みご飯03

おかわりをし続けたくなる。

水菓子:作り立てのイチゴ大福

イチゴ大福

イチゴ大福を即興調理とは、嬉しい限りだ。

餅が柔らかく、とろーりとろける。

「弁慶橋せき」の立地と雰囲気

「弁慶橋せき」さんは、小諸駅から10分弱離れた場所にあります。

弁慶橋せき外観

お店の外観は非常に高級な雰囲気ですが、内装はカジュアルなので心配無用です。

店内にはカウンター席と個室があり、アットホームです。

「弁慶橋せき」のお店情報と予約方法

「弁慶橋せき」さんの予約については、お電話のみとなります。

人気店なので、早めの予約がベストです。

 

弁慶橋 せき(食べログのリンク)

店名:弁慶橋 せき

予算の目安:7,700円、11,000円、16,500円の3コース

住所:長野県小諸市南町2-1-3

最寄駅:小諸駅から650m

TEL:0267-41-0492

営業時間:17:00~23:00

定休日:日曜、祝日

 

小諸の雰囲気が好きな、すしログ(@sushilog01)でした。

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