※本記事はオープン時に四谷にあった時の情報になります
こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。
この度ご紹介するお店は、4月4日にオープンした「立ち食い」の鮨店です。
かなりユニークなビジネスモデルを採られていて、職人さんが日替わりで交代する予定とのことです。
要は「ポップアップ的な要素を持つ鮨店」です。
今っぽいです。
しかし、志の高さに感心しました。
オーナーが掲げるお店のコンセプトは「美味しいお鮨を多くの方にリーズナブルに食べて頂きたい」。
上手く行けば、若手職人さんが活躍する場が広がり、食べ手としてはリーズナブルに美味しい鮨を頂くことが出来るので、今後が楽しみなお店の登場です。
今回、オープン日のレセプションで頂きましたので、レポートいたします。
立ち食い鮨まさのシステム
冒頭に書いた通り職人さんが日替わりで交代するシステムです。
「一体どうやって??」と思われることでしょう。
僕も伺う前まで不思議に思っていたのですが、面白いことに仕込みのマニュアルを作り、シャリの調味も固定してクオリティを担保する予定だそうです。
そして、職人さんはオーナーが直接口説いたり、DMでお誘いを送ったり、インディードで募集したりしているそうです。
しかも、既に応募があるようで、リタイアしたベテラン職人さんも送ってきているとのこと。
これは面白いですね。
若手職人さんの活躍の場となると同時に、ベテラン職人さんの技が見られるお店になれば、今までに無い立ち食い鮨店となるでしょう。
立ち食い鮨ですが、おまかせ一本&一斉スタートとなっているので、在庫のロスが生じず、安定的に経営できる見込みのようです。
おまかせの価格は15貫+椀で6,600円と非常にリーズナブルです。
しかも、利益の半額をコロナ基金に寄付するそうなので、厚利を求めるビジネスモデルではありません。
利益が出るのか心配になりますが、鮨好きの方は応援しましょう!
【2022年5月追記】
コース料金は8,800円に。
今回は「はっこく」の2番手である齋藤淳さんに握って頂きました。
齋藤さんは佐藤博之親方の右腕だけあり、安定感抜群の握りです。
端的に、立ち食いのクオリティを超えていました。
シャリは赤酢を用いていて色が濃い目ですが、「はっこく」とは変えているそうです。
実際に、酸味が佐藤さんのものよりも穏やかで、塩気も抑えめだと感じました(僕は「はっこく」ではなく「とかみ」時代に頂いた限りですが)。
とは言え、一般的に考えると酸味は強めだと思いますので、立ち食いとしてはスッキリ頂けて良いシャリだと思います。
ただ、齋藤さんは軽妙な手返しでふんわりと握られていましたが、強めに握る職人さんの場合、印象が変わるのは間違いないです。
鮨は職人芸で属人的なものなので、マニュアルと言うか技術の安定化が今後の運営の課題だと思います。
ある意味、日によって異なる握りを楽しめると言うのはお店の面白さになると感じましたが。
齋藤さんは独自性の高いタネや仕事も混ぜられていたので、サプライズがあって面白かったです。
なお、お酒の価格も非常にリーズナブルです。
瓶ビール(小瓶)が500円、日本酒が600円〜。
しかも、自分で好きなお酒を注ぐスタイルです。
今回頂いた日本酒は、雨後の月十三夜・特別純米です。
立ち食い鮨まさの立地と雰囲気
JR四ツ谷駅からすぐ近く(5分程度)の場所にあり、北島亭などの人気店が近くにあります。お店はバー(スナック?)の間借りのため、お昼のみの営業です。一見すると鮨店だと全く分からないので、要注意!
→中目黒に移転されました
→月島に移転されました(2022年6月5日より)
ミニスーパーの「まいばすけっと」が斜め前にあるので、目印にしましょう。
店内は少し渋めの昭和のスナック的な雰囲気ですが、自宅感が漂っているので、カジュアルさもあります(一戸建ての民家のようです)。
入った直後は不思議な感覚を覚えましたが、頂いていると妙に寛げます。
カウンターは高めなので男性に丁度良い高さです。
女性にはイスを用意されているので、心配する必要はありません。
→上記は四谷にお店があった時の情報です
立ち食い鮨まさのおまかせの詳細(頂いたもの)
以下が6,600円(当時)のおまかせコースの内容です。
全体的にコストパフォーマンスが高くて、ちょっと驚きました。
江戸前王道のタネに加えてコチやカマスなどを用い、バッチリ「江戸前の仕事」を楽しませてくれます。
「立ち食い」であっても手抜かりはありません。
ガリ
甘みのあるクラシカルタイプ(市販品)。
これは立ち食いのビジネスモデル的に致し方ないだろう。
イサキ
寝かせて旨味を高めつつ食感も魅力的で、むっちり、さくっとほどける。
シャリの酸味と巧く乳化し、1貫目から頬がほころんだ。
コチ
これも食感が気持ち良く、ぶちっと弾けてしっとりほどける。
酢橘を使用しているが、使用量は上品。
鯵
脂がしっかり乗っていて旨い。
産地は大分との事だったので、豊後鯵か。
浅葱をかませ、生姜を上に乗せるスタイル。
赤貝
旨味は穏やかだが、香りが良い赤貝。
爽やかだが旨い。
赤貝のヒモも出してくれるのは嬉しい。
ホタルイカ
面白いことに、なめろう!
これはホタルイカ好きならハマるはず。
味噌を使用しているが、上品にまとめている。
シャリとの一体感も高い。
カマス
昆布〆。脂が乗っているカマスをむっちりと〆ていて、昆布〆の塩梅が良い。
昆布の香りもグルタミン酸の浸透も行き過ぎていない。
鮪赤身
銚子、延縄167キロ、天身。
仕入れは「はっこく」と同様にやま幸で、驚いた。
旨味が来て後から酸味が高まる赤身。
独特の香りを楽しませてくれた。
これは開店サービスか。ラッキー。
鮪中トロ
同じ魚体の背の中トロ。
しっとりほどけて、とろり。
脂が乗っているが、爽やかな後味を楽しめる。
小鰭
江戸前、子安産。
みっしりだがホロホロとほどける良い〆加減。
小鰭の香りを楽しませ、酸味は穏やか。
帆立
磯辺焼きの海苔巻き。
直前に炙って提供。焦げの苦みがやや気になる。
甘海老
新潟産。鮮度が非常に高かったので、あえて昆布〆ではなく寝かせて使用。
実際に、その選択の成功を実感する味。
甘海老らしいトロトロ感だけでなく、最初にぶちっと切れる食感があり、成程と感じた。
鰹
軽い漬け。
これは抜群の仕事。
むっちり、ねっとり、とろりととろける食感が魅力的な漬け加減で、鰹の酸味も上手く活かしている。
海胆軍艦
口溶け良く、甘い海胆。
鮪とともに「立ち食い」のクオリティを超えている。
鮪頬肉ホロホロ煮丼
甘みを付けてオロホロに煮た頬肉。
赤酢の酸味と合う。
鮪の野趣は比較的強めだ。
赤酢稲荷
ほっこりする良い〆。
椀
濃い口の赤出汁。
立ち食い鮨まさのお店の情報と予約方法
予約はお電話でも可能なようですが、インスタを推奨されています。
時代ですねえ。
下記の情報をお伝えして予約するそうです。
- お名前
- ご来店される人数
- ご来店日時
- お電話番号
店名:立ち食い鮨まさ(たちぐいずし まさ)
予算の目安:おまかせ6,600円→8,800円
最寄駅:四ツ谷駅から450m →月島駅から徒歩30秒
TEL:080-1094-4747
住所:東京都新宿区四ツ谷三栄町3-9 →月島
営業時間:土・日11:30~14:30
定休日:月曜、火曜、水曜、木曜、金曜
鮨文化のさらなる進歩を予感する、鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)でした。
本記事のリンクには広告がふくまれています。