こんにちは、鮨と日本酒をこよなく愛する、すしログ(@sushilog01)です。
さて、今回は「日々醸造」の【日日 山田錦】をご紹介します。
本記事は本ブログの記念すべき第1回目のレビューで2022年6月10日に公開しました(酒ディプロマを取得する前!)。
その後、「第二酒造期」のものも入手して愛飲しています。
【日日 山田錦】は銘酒【澤屋まつもと 守破離】を醸した杜氏、松本 日出彦氏が独立して造った最初のお酒です。
甘味とアルコール感が抑えられていて、飽きが来ずに飲み続けられる、とても素敵な日本酒です。
何回も飲んでいる銘柄ですが、日本酒に苦手意識を持つ人でも美味しいと思うだろうなあと確信しています。
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「日々醸造」について
松本日出彦氏は松本酒造を離れた後、各地の酒蔵とコラボして酒造りをされていました。
そこで生まれたお酒が「武者修業」シリーズです。
協業された酒蔵は、秋田県「新政酒造」、栃木県「仙禽」、滋賀県「冨田酒造」、福岡県「白糸酒造」、熊本「花の香酒造」の5蔵です。
このシリーズは、かなりの人気が出て酒屋さんでは品切れ続出となりました。
よって、独立されて造るお酒には、多くの日本酒好きが期待を寄せていました。
僕は「鮨みずかみ」さんで、なんと松本日出彦氏と共に
栃木県「仙禽」さんのコラボ酒を頂きました。
松本さんのご提案で鮪の中トロとペアリングしたところ
抜群のマリアージュとなり、深い感動に包まれました。
その感動と情熱が当サイトを作る原動力の一つになったのは間違いありません。
そして、2022年5月にリリースされた完全独自のお酒が【日日 山田錦】です。
コンセプトは「ダイニングでボトル1本飲める日本酒」。
クールで都会的なコンセプトですね。
キャップもクールです。
それでは、テイスティングに入ります!
※テイスティングの用語については、J.S.A SAKE DIPLOMAと唎酒師の教本に基づき、主観に偏らないよう努めます
日々醸造【日日 山田錦】のテイスティングノート(第2酒造期)
「日々醸造」さんの第2酒造期のお酒は、伝統的な生酛で造られています。
速醸から生酛に変更される事で、松本さんが表現されたいお酒が、よりストレートに表現されているように感じます。
今後も楽しみな銘柄です!
【日日 山田錦】の外観
開栓した瞬間に、シュポン!と良い音が鳴り響き、元気です。
そして、細やかな泡がグラスに張り付きます。
外観については、透明感があり、クリスタルがかった淡いシルバーで、ほのかなグリーンの色調です。
【日日 山田錦】の香り
香りについては、まずヨーグルト感が強く、これは生酛造りに変えて明らかに変化したポイント!
実は、2022年の6月の途中から生酛に変えられていましたが、分かる人は分かったはず…
そして、メロン、軽いマスカット、グレープフルーツ香が香り、ほのかに生クリーム感も含まれています。
お米の香りは極々弱めです。
味わいだけでなく、香りの面でも第一酒造から大きな進展が見られます。
【日日 山田錦】の味わい
味わいについては、やや軽い第一印象です。
上品な甘味になめらかな酸味が寄り添い、コクを与えつつ軽やかな苦味が爽やかに引き締めます。
舌には微発砲のピリピリ感があり爽快。
「第1酒造期」よりも「ラムネ感」が抑えめになり、「旨味のあるアクエリアス」のような爽やかなお酒に進化した印象です。
生酛になって軽やかになり、いわゆる「モダン生酛」のお酒として爽快感と味わいを兼ね揃える良酒です。
飲用温度帯による味わいの変化
低温で飲むお酒の印象が強いかもしれませんし、燗を付けている飲食店も非常に少ない印象です。
しかし、松本杜氏が燗を推奨されているので試したところ、ヒット!
40℃以上で甘味が立ち、酸味と調和します。
そして、山田錦らしい旨味が立ちます。
温度帯を微妙に変えて飲んでみたところ、さらに45℃がベターでした!
【日日 山田錦】と合う料理・食べ物は?
過去には白身魚の薄造りや食感が強いエビ類(車海老、ボタンエビや伊勢海老)との相性が良いように感じましたが、意外にもアンチョビとの相性がバッチリでした!!
アンチョビ入りのチーズマフィンでペアリングを超えたマリアージュがあり、印象的でした。
日々醸造【日日 山田錦】のテイスティングノート(第1酒造期)
ブログ開設時に書いた「第1酒造期」のテイスティングノートです。
【日日 山田錦】の外観
外観については、クリアで透き通ったクリスタルな色調。ごく細やかな泡が見られ、静かに持続性がある。
【日日 山田錦】の香り
穏やかで落ち着いている印象。華やかな方向性ではなく、軽く干して水分が抜けたぶどうのような香ばしい香りと洋梨のような香りがほんのりと漂う。同時に、お米の甘い香りもふんわりと調和。
【日日 山田錦】の味わい
酸がスーッと走り、泡のしゅわっと感が広がる。酸味のアタックの後に、甘味と苦味が並列的に味を引き締める。その間、常に酸味を感じるため爽快感が強い。そして、余韻は長い。喉からふんわりと輪のように広がり、ぼんやりとフェードアウトする印象深い余韻だ。低アルコールながら存在感が強い。
飲用温度帯はワインセラーから出して、10℃から12℃まで上げて飲みました。
飲用温度帯による味わいの変化
18℃だと低温よりも甘味が先行するが、やはり酸味が特徴的で、端正な苦味が引き締める。温度を上げて飲むと【日日 山田錦】の良さは低温にあり、喉に甘味が残らない点が特徴であることが分かる。
2日目以降の味わいの変化
2日目(27時間経過):お米の甘味と軽いヨーグルトっぽさを感じさせる香りが高まる。発泡と酸味が穏やかになる。キリッとした苦味が走り、喉にピリッと響く。甘味はやはり穏やかだ。わずか20数時間で、印象がかなり変わる。
4日目:香りの変化は2日目から大きくはない。しかし、味わいは熟したメロンのようなふくよかさを強める。とは言え、キリッとした苦味は健在で、喉を流れる時にキュッと引き締める。
【日日 山田錦】と合う料理・食べ物は?
お酒単体で緻密に組み立てられた味わいなので、お酒単体で楽しむのがベストかもしれません。
その上でマリアージュを考えると、ヒラメや真子鰈の薄造りや食感が強いエビ類(車海老、ボタンエビや伊勢海老)との相性が良いように感じます。
白身魚については昆布〆にしない方がベターでしょうか。
あるいは、甘みが強すぎないイカ(墨烏賊、ケンサキイカ=ヤリイカ)にスダチを1滴絞ったものを塩で頂いても合うでしょう。
最も合う鮨タネは車海老だと感じます。
【日日 山田錦】のスペック・蔵元データ
【日日 山田錦】のスペックについては、下記のとおりです。
- 醸造元(製造者):日々醸造
- お酒の名称:日日 山田錦
- 特定名称:非公開(生酛造り)
- 原材料:米、米こうじ
- 原料米:兵庫県加東市東条(特A-a地区)岡本村産山田錦100%
- 精米歩合:非公開
- アルコール度:13%
- 日本酒度:非公開
- 酸度:非公開
- 目安の価格:720ml・2,310円
【日日 山田錦】の入手方法
【日日 山田錦】の入手方法については、特約店の酒屋さんのみとなります。
僕は「かがた屋」さんのオンラインショップで購入しました。
店長さんがSAKE DIPLOMAをお持ちなので(笑)
他にも、有名な「伊勢五」さんや、「IMADEYA」さん、「はせがわ酒店」さんなどでも取り扱いがあります(安定的に見かけます)。
日本酒の奥深さに魅了される、すしログ(@sushilog01)でした。
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