こんにちは、鮨と日本酒をこよなく愛する、すしログ(@sushilog01)です。
さて、今回は「笑四季酒造」の【INTENSE 620 ぶどう】をご紹介します。
「笑四季酒造」は1892年創業の老舗酒蔵で、滋賀県甲賀市にあります。
もともとは普通酒や本醸造が主力の酒蔵だったそうですが、近年、劇的に生まれ変わりました。
酒蔵のお嬢様と東京農業大学の同期である旦那さんが蔵を継ぎ、斬新な日本酒を次々とリリースしました。
独自の「再仕込濃醇製法」で造った貴醸酒「モンスーン」に始まり、Sensationシリーズや、笑四季劇場シリーズなど。
見た目も味も斬新な日本酒は、日本酒に詳しくない人すら魅了しました。
今回頂いた【INTENSE 620 ぶどう】もまた、個性派。
酒蔵独自の酵母である「620酵母」を使った画期的な味の日本酒です。
爽やかな香りに、ワイン好きな人すら魅了される日本酒だと思います!
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笑四季酒造【INTENSE 620 ぶどう】のテイスティングノート(レビュー)
【INTENSE 620 ぶどう】の最大の特徴は、使用しているオリジナル酵母にあります。
「620酵母」は「新政酵母」こと「きょうかい6号酵母」から分離された酵母です。
「新政酵母」の名の通り今を時めく新政酒造さんで生まれた酵母ですが、分離されたのは1935年。
かなり歴史のある酵母になります。
笑四季酒造さんでは6号酵母と生もとの研究を行い、「620酵母」と「INTENSE」を生み出しました。
「620酵母」はリンゴ酸を高生成するため酸味があり、同時にリンゴ系の吟醸香(カプロン酸エチル)も高生成するそうです。
かなりモダンな香りを表現出来る酵母だと分かりますが、それでいて使用するお米は渋いところがマニア心をくすぐります。
その酒米とは、滋賀渡船2号で、山田錦の父系品種である短稈渡船を継ぐお米と言われます。
※ちなみに、滋賀渡船2号=短稈渡船としている酒屋さんもありますが、事実ではないそうです。ご注意を。
それでは、【INTENSE 620 ぶどう】のレビューに入ります。
【INTENSE 620 ぶどう】の色合い
外観は、透明な中にほのかな輝きがあり、かすかにイエローがかったクリスタルな色調です。
【INTENSE 620 ぶどう】の香り
香りについては、離れた場所でも華やかさを感じます。誰がどう考えても「ブドウ!」と認識できる果実香。そこに、爽やかなリンゴ様の香りが混じります。
【INTENSE 620 ぶどう】の味わい
アタックは軽やかで、非常に穏やかな甘味に、キリッとした酸味が舌を抜けて、爽やかな苦味が喉の奥でふんわりと広がる。スッキリ、キリッとした味わい。甘味と酸味だけでなく、キレのある収斂味が喉で熱さを帯びるところがクールだ。苦味を感じつつ、確かな旨味が味わいの底を支えている。余韻は非常に長く、精米歩合50%なのに味わい深い。
エチケットは可愛いが、香りはスタイリッシュで、味わいは硬派。そんな吟醸酒です。
飲用温度帯による味わいの変化
少し温度を上げて飲んでみました。
すると、18℃でも甘く感じません。
最初にふと「甘いかな?」と、ブドウ的な甘味を想像するものの、低温と同様に苦味がしゅわっと鋭角的に広がります。
温度帯を上げても爽やかな印象なのは、苦味と酸味が尖っていと同時に、旨味があるためだと感じました。
2日目以降の味わいの変化
2日目は、香りにアルコール感が含まれるようになりました。
味わいとしては、開いて甘味が広がります。
その結果、苦味がストレートに走るのではなく、広がるように感じます。
ただ、喉に収斂味が残り、端正であるところは抜栓直後と変わりません。
笑四季酒造【INTENSE 620 ぶどう】と合う料理・食べ物は?
非常に華やかなお酒なので、料理と合わせるにはテクニックが要ります。
頂いた中では、白カビのソシソンと相性が良好でした。
また、焼いた海老とも合いそうです。
味付けは塩味がベターですが、タイムやチャイブスなどを上品に用いてもアリだと思います。
笑四季酒造【INTENSE 620 ぶどう】のスペック・蔵元データ
笑四季酒造【INTENSE 620 ぶどう】のスペックについては、以下のとおりです。
- 醸造元(製造者):笑四季酒造(滋賀県甲賀市)
- ブランド名:INTENSE 620 ぶどう
- 特定名称:(純米大吟醸クラス)
- 原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)
- 原料米:滋賀県産渡船2号
- 精米歩合:50%
- 酵母:自社620酵母(6号酵母=新政酵母の変異株)
- アルコール度:15%
- 日本酒度:
- 酸度:
- 価格:1,980円
笑四季酒造【INTENSE 620 ぶどう】の入手方法
【INTENSE 620 ぶどう】については、ネットで入手可能です。
ただ、数量は多くないので、気になる方は在庫があるうちに入手しておくのが良いかと思います。
日本酒の香りの深化に感銘を覚える、すしログ(@sushilog01)でした。
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