摘み草を行い、独自の世界観を創る!気鋭の松本のお店「山土(さんか)」

こんにちは、野生食材が大好きな、すしログ(@sushilog01)です。

さて、今回紹介する長野県松本市の「山土(さんか)」さんは、まだ全く知られていませんが、今後が大いに楽しみな良店です。

ご主人が自ら山に入り食材を採り、都会では絶対に食べられない料理へと昇華されています。

この度頂いた松茸は驚嘆に値するレベルで、香りはもちろん、甘味が強くて感動しました。

焼き松茸02
すしログ
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お店を見つけた時は食べログ未登録の状況でした(現在はお一人書かれています)。

しかし、これからどんどん進歩して、将来的に人気店になるはずだ!と確信した次第です。

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松本市「山土(さんか)」の魅力とは?

「山土(さんか)」さんは、2024年6月にオープンした新店です。

ご主人は東京出身ですが、山の野生食材に魅せられて松本に移住。

自ら山に入り、食材を採取する摘み草のスタイルでお店を開かれました。

しかも、摘み草だけでなく農産物の栽培や釣りも行い、これから狩猟にも着手されようとしているので、否応なしに期待が高まります。

格好良すぎですね。


ですので、お店の魅力については、「ご主人が採取した食材」その力に尽きます。

今回はキノコシーズンだったので「特別な時期」にはなりますが、これだけのラインナップを確保できる採集スキルは卓越していると感じました。

これは必ず山菜の時期も面白いはずだ…!とワクワクしました。

野生食材が好きな人間にとっては、キノコと山菜の時期は祭りです。

ショウゲンジ、ホンシメジ、鹿肉、里芋、日本ほうれん草

ご主人は「修行経験がない」と謙遜されていますが、独学であることを考えると十分に魅力的な料理です。

むしろ独学によるユニークな発想が活きていて、個人的には大満足でした。

酸味の当て方や天麩羅の揚げ方などは生粋の職人や日本料理人には及ばずとも、今後独自の感性で飛躍されるはずだと実感しました。

個人的には、優等生の型が出来上がった料理よりも、可能性を感じる料理の方がワクワクします。

僕は秀才型の料理人よりも天才型の料理人が好きです。


…ただ、御料理のご提供については、シメまで4時間かかったので、流石にスピードアップが望まれます(笑)

食事の満足度はテンポで大きく変わるので、是非とも意識的に向き合われると幸いです!

「山土(さんか)」のおまかせコースの詳細

それでは、実際に頂いた内容を紹介します。

以下の内容にお酒を加えて、一人20,000円ほどです(松茸シーズンなので上振れしたのかと思いますが、都心の価格と比べると破格ですね)。

  • 地元のおおまさり
  • 松茸の温製お浸し
  • 冷製揚げ出し茄子
  • 軍鶏の全身を使ったペースト、クレソン
  • ナラタケ、アミタケ、冬瓜
  • ぶどう葉寿司
  • ジコボウ(ハナイグチ)
  • ショウゲンジ、ホンシメジ、鹿肉、里芋、日本ほうれん草
  • 舞茸の天麩羅
  • 社もむね肉の天麩羅
  • 焼き松茸【追加】
  • 香茸の椀
  • 香茸出汁の麺

最初のお酒はご主人が摘んでくる黒文字を用いた【くろもじハイボール】750円から。

黒文字ハイボール

どぶろくは佐久の醸造家、Brewing Farmers & Companyさんのもの(1,000円~)。

どぶろく01

千葉の「寺田本家」出身で、そこにお米をおろしている生産者さんだそう。

どぶろく02

自然農の長野県在来米「赤ひばり」と「亀ノ尾」、「八反」の3種で造られている。

どぶろく03

最初の写真のものが生酛で、次の写真が水酛。水酛は酸味があり、香りはブドウ様で少しハムのソミュール的なニュアンスを含む。生酛はどっしりした旨味と苦味があり、ドライながらジリジリと濃厚な旨味が高まる。米粒を残しつつ、口の中で溶けるタイプのどぶろくだ。

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南向醸造

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汲水

汲水

ご主人自ら汲んでこられる湧水。まろやかなお水だ。

地元のおおまさり

地元のおおまさり

食感を残しつつ、香りが抜群なおおまさり。油脂の甘味が広がり美味!

松茸の温製お浸し

松茸の温製お浸し

松茸を刻む際、断面の密度と包丁の音がきめ細かい点に驚く。香り抜群で贅沢な椀だ!こういったワイルドな松茸の食べ方こそ、昔の食べ方だったんだろうなあと思わされる。とにかく香りを楽しむ食べ方で素晴らしい。

冷製揚げ出し茄子

冷製揚げ出し茄子

摘んできた山椒から出てきた山椒の葉。飲めるほどの塩分濃度の鰹出汁ベースのツユ。

軍鶏の全身を使ったペースト、クレソン

軍鶏の全身を使ったペースト、クレソン

旨味が強い!口どけも香りも良いリエット状のペーストだ。クレソンは丸葉で苦味が少ないタイプ。ヴィネガーを強めに効かせているが、ペーストの味が濃密なので一緒に頂くと調和する。

ナラタケ、アミタケ、冬瓜

ナラタケ、アミタケ、冬瓜

複雑な香りと旨味で訪問したことに嬉しくなる!

ぶどう葉寿司

ぶどう葉寿司

山葡萄の葉を用いて作る時期限定の乗鞍の郷土寿司。使用するキノコはナラタケモドキ。ブドウの葉の香りが移っている点が魅力だ。酢飯は赤酢で江戸前鮨風にアレンジしており、酸味を強めに効かせている。温度は低い。

ジコボウ(ハナイグチ)

ジコボウ、ハナイグチ

香り、食感、旨味が強く、ぬめりも癖になるキノコだ。

ショウゲンジ、ホンシメジ、鹿肉、里芋、日本ほうれん草

ショウゲンジ、ホンシメジ、鹿肉、里芋、日本ほうれん草

キノコの旨味と香りが素晴らしい!鹿はレバー的なモソッとした食感と血の香り。ひとえにキノコの旨味が素晴らしい。スープが傑作!日本ほうれん草も香りが強くて美味しい。

舞茸の天麩羅

舞茸の天麩羅

天然モノで、香りや食感はもちろん旨味が桁外れ。

軍鶏むね肉の天麩羅

天麩羅

ジューシィに揚げられた軍鶏のむね肉の天麩羅。繊維質が快感。

焼き松茸

焼き松茸01

コースに追加したところ、白眉。これは感動モノ。

焼き松茸02

抜群に甘い!!これは驚きの甘味であった。感涙モノである。

香茸の椀

香茸の椀

香茸はフレッシュものではなく乾燥させたものを使用されていて、分かっていらっしゃる!!ふんだんに使用されていて、作られている時から香りが堪らない。松茸とは異なる、食欲にダイレクトに突き刺さる雄々しい香りが至福だ。

香茸出汁の麺

香茸出汁の麺

格別なシメだ。

「山土(さんか)」の立地と雰囲気

山土外観

「山土(さんか)」さんは「四柱神社」のそばにあり、アクセス至便です。

この外観のとおりスタイリッシュで、店内も寛げる良き空間。

山土内観

店内に入った瞬間に中央に鎮座する巨大松茸に眼が奪われました。

松茸

「山土(さんか)」のお店情報と予約方法

「山土(さんか)」さんは、インスタグラムのDMでの予約となります。


山土(食べログのリンク)

店名:山土(さんか)

予算の目安:15,000円〜20,000円くらい

TEL:非公開

住所:長野県松本市大手2-3-21

最寄駅:松本駅から700m

営業時間:18:00〜23:00

定休日:不定休

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