京都ならびに全国でも【わらび餅】で名を馳せる、こちらのお店。
母体は1952年に創業された宝泉堂さんとなり、京都では歴史が浅いものの、一般的には老舗と言える和菓子店です。
お店は京都屈指の高級住宅地である下鴨にあり、閑静な土地で中庭を眺めながら和菓子を頂く事が出来ます。
しかも、机と席が全て中庭に向けて配されており、机の間隔もゆったりしている点が素晴らしい。
古民家カフェなど雰囲気の良さを謳いつつ間隔が狭いお店はガッカリするところ。
ゆったりと空気感も合わせて頂ける点が魅力の一つだと思います。
席に着き、オーダーすると、丁寧なサービスと共に【しぼり豆黒大寿】が供されます。
これが大変美味しく、豆の香りがぶわっと広がるところが特長。
甘みも程良く、豆の存在感を強く残すしぼり豆です。
ブランド大豆の丹波黒大豆の特に上質なものを使用されている模様。
この度オーダーしたものは、【わらび餅】1,100円、【栗きんとん】1,000円。
欲張り過ぎかもしれませんが、折角なので2品頂きました。
わらび餅
ねっちり、モチモチしつつ、歯切れが良い。
わらび粉の香りも強いので、食感と共に噛み締めるごとに印象が深まります。
ただ、惜しむらくは甘みが強い点。
最初の1個だと「やや強いかな」程度の印象でしたが、続けて頂いていると甘みが舌に結構来ました。
わらび餅は甘みを抑えた方が「瑞々しさ」が引き立ち、清涼感を感じさせる上品な味わいになると思います。
そして、和菓子は洋菓子(特にケーキ)に比べて味わいの構成要素が少ないので、コントロールし易い「甘み」についてはシビアに考えて頂きたいところ。
付け合せの黒蜜はサラッとしながら苦味もあって良い塩梅でした。
本体の甘みが強いため多用はしませんでしたが、苦味のアシストは飽きずに頂けたファクターとなります。
栗きんとん
個人的に、わらび餅よりも個性を感じた品。
これもまた「香り」が強く、濃密。
香りの強さに比して、粒子は非常にきめ細かい。
甘みは穏やかで、栗本来の味わいを活かしております。
サラッとした食感と風味の二重奏が大変印象に残りました。
栗は丹波産を使用されているとの事でした。
全てに共通して感じた事は、「香り」の良さ。
その意味においては素材選びに妥協をされていない事が感じ取れ、
人気の理由に納得した次第です。
店名:茶寮 宝泉(さりょう ほうせん)
予算の目安:わらび餅1,100円、栗きんとん1,000円
最寄駅:松ケ崎駅から1,200m
TEL:075-712-1270
住所:京都府京都市左京区下鴨西高木町25
営業時間:10:00~17:00(L.O.16:30)
定休日:水曜、木曜
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