こちらは京都で承応年間(1652年~1655年)創業と言う、長い歴史を誇る老舗です。
しかも、ただ歴史が古いだけでなく、16代にわたって一子相伝で継承されており、多品種に手を広げる事無く、名物で勝負されている点が圧巻。
創業以来、御所や寺院、茶道の家元に納めてきた【味噌松風】は、圧倒的な個性と現代でも通じる妙味を持っております。
非常に手が掛かる御菓子なのに1折800円と言う良心的な価格も素晴らしい。
【味噌松風】とは、小麦粉と砂糖を混ぜた生地に西京味噌を塗り焼き上げた御菓子です。
原材料は小麦粉、味噌、砂糖、黒ごまといたってシンプル。
そして、一見するとカステラのような洋菓子風なのに、全く異なる食感なのは卵を用いていない為でしょうか。
箱は何とも重厚で、期待が高まります。
蓋を開けると、味噌の香りが瞬時に香る!
まずは、この香りに意外性を覚えます。
そして、頂いてみると、次は食感に驚く。
カステラのようにふんわりしておらず、みっちりしている点が特徴的。
噛み締めるとねっちりしており、「食感の強い蒸しパン」のような面白い食感です。
気になる「味噌」の味わいは絶妙な塩梅で、「食事的」ではなく、あくまでも「甘味的」に仕上げられている。
甘みをやや強めにしているが、重過ぎず、鮮烈な印象を与えられる。
尚、面白い事に、切りつけの厚み次第で、味が大きく味が変わります。
流石に切らずにそのまま食べる方がいるとは思えませんが、ある程度薄めに切った方が美味く感じます。
適切な厚みによって、味噌の印象が引き立つ共に、生地の軽やかさが格段に上がります。
総合的に、意表をつく香り、食感、味わいなので、個性はバッチリです。
店名:松屋常盤(まつやときわ)
予算の目安:1折800円
最寄駅:丸太町駅から500m
TEL:075-231-2884
住所:京都府京都市中京区堺町通丸太町下ル橘町83
営業時間:9:00~17:00
定休日:無休(年始のみ休業)
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