こんにちは、関西寿司も大好物の、すしログ(@sushilog01)です。
大阪には一大系列となっている寿司のグループがあります。
その名は、松寿し(松寿司)。
もともとのお店は1922年(大正11年)に創業された大阪寿司の老舗です。
創業後、暖簾分けを重ね、現在、20数店の暖簾分け店が存在している模様です。
すしログ
中でも、今回ご紹介する「文の里」は松すしの系譜で唯一バッテラの原型を伝えるお店だと聞き、前々から気になっていました。
文の里松寿しの外観と雰囲気
お店は文の里駅を出てすぐの商店街にあり、聞きしに勝る素敵な風貌です。
商店街からのアプローチはノスタルジックで素敵です。
建物は1939年(昭和14年)のものだそうで、戦災を耐えて現在に残っているというのが入店する前から嬉しくなります。
店内も外見に負けない渋い雰囲気で、昼酒を楽しむ諸先輩がたがカウンターにいらっしゃいます。
極めて良い味しかないお店です。
しかし、最近ではYouTubeやインスタを見て若い人も来るそうです。
お店の雰囲気に馴染むには、やはり自分もお酒を飲もう…と冷や酒(常温)を注文しました。
文の里松寿しのメニューと頂いた感想
ほら、メニューを見てください。
各種【棒ずし】が600円と言う驚異的な価格です!
大阪鮓の街場の名店と言うべきでしょう。
中から選んだのは【大阪ずし】900円です。
お酒は【菊正宗】で420円でした。
すべて内税の価格です。
渋いお店で飲む【菊正宗】には独特の妙味が宿ります。
家で飲むには純米酒ですが、この昔ながらの味にも捨てがたい魅力があると感じるのは時代遅れでしょうか。
お酒を頼むと、サービスで酒肴が付いてきます。
これは気が利いていて嬉しいですね。
流石、大阪!と思いました。
この度は帆立のヒモを和えたもので、チャンジャ的な味わいです。
柚子の香りが爽やかです。
すしを待つ間の時間が楽しくなります。
文の里松寿しの【大阪ずし】
そして、待望の【大阪ずし】が登場!
これは種々多様で楽しいですね。
何故かパセリが使われているのは、昔はお洒落だと考えられた名残でしょうか?
仕事は正に伝統的な大阪鮓のそれです。
まず、酢飯には甘みがあり、甘みの奥から酸味がキリッと引き締めます。
炊き加減は柔らかめで、実に懐かしい酢飯です。
【大阪ずし】の内容は下記の通りです。
- 鯛
- ケラ(鯛と海老の組み合わせ)
- ケラ(玉子と海老の組み合わせ)
- 穴子×2
- 太巻き×2
- 玉子
- バッテラ
鯛はぷりっと〆られていて、噛みしめるほどに旨い。
皮目も使用されているので、食感も良いです。
また、酢飯の間に噛ませた海苔も良いアクセント。
鯛と海老のケラの間には椎茸の微塵切り。
盛り合わせで全て異なる味を楽しめる工夫が仕掛けられています。
ケラの玉子はみっしりしていて、しっとりホロホロとほどけ、香りが良いです。
冒頭で記載した原型を伝えるバッテラは酸味を利かせた白板昆布を乗せて、鯖が薄切りな古典的な仕様。
薄切りであっても存在感を示してくれて、甘い酢飯に合う〆加減です。
太巻きはクラシカルで、柔らかく炊いた干瓢に高野豆腐と三ツ葉を使用!
あまり知られていないかもしれませんが、これぞ昔の太巻きの仕事(精進巻)です!
高野豆腐がじゅわっとジューシィで、香りも良いエッセンスです。
太巻きの奥の伊達巻き(別伊達)は卵・椎茸・おぼろ・海苔が巻かれています。
穴子は旬ではないので油断していたところ、何気に美味しい!
繊維がホロッとほどけ、香りも良いです。
文の里松寿しのお店の情報
ちなみに、こちらのお店は江弘毅氏の『いっとかなあかん店 大阪』で知りました。
江弘毅氏は『Meets Regional』を創刊した編集長だけあり、コアなお店を多数紹介されていて、これは名著だと思います。
大阪人でも知らないお店が多数あるかと。
お店は予約できるかどうか不明ですが、誰も予約なんかせずに訪問されていました。
ふらっと伺うのが似合うお店です。
店名:文の里松寿し(ふみのさと まつずし)
予算の目安:押し寿司600円〜
TEL:06-6621-1752
最寄駅:文の里駅から120m
住所:大阪府大阪市阿倍野区文の里4-1-5
営業時間:10:30~20:00
定休日:火曜
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