こんにちは、料理を愛するフードブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。
さて、筆者はコロナ下に「BONIQ Pro」を買って、低温調理に目覚めました。
低温調理器でしか実現できない調理があるため、今でも一般の調理と併用して愛好しています。
【買うべきか否か?】ハイスペック低温調理器BONIQ(ボニーク)を本音でレビュー 【レビュー】ビギナーでも使いやすいコスパが良い低温調理器【エンペラータマリン】口コミも検証! 【2024年版】予算別おすすめ低温調理器ランキング厳選7選!(人気のBONIQ・アイリスオーヤマなどを比較)低温調理器は廉価なものからBONIQのような高級路線のものまで幅広く販売されており、出尽くした感を感じていました。
しかし、テスコムから非常に斬新なモデルがリリースされました。
その名は「芯温スマートクッカー」。
「低温調理器」を謳っていない低温調理器で、コンセプトも使用法もユニークです。
お湯で温めて調理を行う既存のスタイルではなく、食材に芯温計を刺して、お湯を使わずに調理行う斬新なスタイル。
仕上がりはバッチリ。
他の低温調理器とは完全に異なるので、すでに持っている人も楽しめるマシンです。
特に塊肉や厚みのある魚の低温調理をする方なら、他の機器よりも有用です。
・プロから味覚調整やレシピ開発を頼まれる複業ブロガー
・国内外6,000軒超の飲食店を食べ歩くほどの食好き
・食べ歩きだけでなく料理も大好きで、17歳の頃から20年以上のキャリア
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テスコムの「芯温スマートクッカー」は2022年11月1日にリリースされた低温調理器です。
先行してクラウドファンディングが実施され、サポーター1,877人・支援額22,238,860円・達成率635%もの快挙を成し遂げました。
かなり話題になったので、低温調理に関心のある方なら目にしたかもしれません。
「芯温スマートクッカー」は水を用いず、庫内の温度を一定にキープしながら、食材全体を包み込むようにして加熱する方式の低温調理を行う機器です。
食材に上記の芯温計を刺して…
お湯をはらずに、空間の中で食材を加温するスタイルです。
主な特徴としては、2点に集約されます。
- 既存の低温調理器に必須の水が不要(省スペース)
- 食材の芯温を図れるため、調理の確実性と安全性が高い
事前に情報で知っていはいましたが、実際に使ってみると上記2点は非常に画期的でした。
僕が持っているBONIQを始めとする低温調理器では、食材の厚みから見込みの設定時間を決めるので、初めて行う際に芯温のブレが生じます。
そして、何度か調理してブレを補正していくプロセスとなります。
しかし、テスコム「芯温スマートクッカー」は初回から理想とする芯温を決めることができます。
設定温度は他の低温調理器と同じ1℃単位。
そして、設定温度に到達してから加熱したい時間を1分単位で設定できるところがユニークな特徴です。
食材の大きさや厚みを気にしないで良いので、「食材の中心温度が●●℃になったら▲▲分加熱する」という調理が可能です。
この調理は他の機器では行えません。
次に、特徴を踏まえた上で、実際に使ってみた上でのレビューを紹介します。
「芯温スマートクッカー」を使ってみてのメリットとデメリットを整理します。
まずは、メリットです。
一般的な低温調理器との比較の上で、下記のメリットが挙げられます。
- 水/お湯が不要
- 大きな容器が不要
- 音が静か
- 消費電力が低い(電気料金が安い)
- 安心感が強い
水が不要なので即座に調理できます。
手っ取り早く、しかも水を加熱する際にかかる電気料金が掛からないのは明らかなメリットです。
同時に、水が不要なので専用のコンテナ(水をいれる容器)やパスタ鍋のような大鍋が不要です。
コンパクトで場所を取らない点もメリットです。
そして、静音性は明らかに他の機器の上を行きます。
と言うか、無音なので音を気にする必要がありません。
「芯温スマートクッカー」の消費電力は、最大で360Wです。
これは一般的な低温調理器とは比べ物にならないほど省エネです(参照:他機器の比較リスト)。
「芯温スマートクッカー」は芯温が設定温度に達してから調理を行うので、ちょっと変わった動きをしますが、比較コストは最安です。
「約360gのローストビーフを芯温63℃、庫内73℃、調理時間30分(全体の調理時間約2時間20分)」の設定で調理すると、電気代は「約2.7円(1kWhあたり27円で計算)」との談。
他の低温調理器の電気代については、1時間あたり「1000W」が27円、「1200W」が32.4円なので、リーズナブルです。
最後に、誰がやっても安全に調理できる点は最大のメリットと言えます。
日本では無頓着に低温調理を行う人がいますが、先に流行ったアメリカでは低温調理と食品科学は不可分です。
つまり、滅菌できるエビデンスに基づき調理しなければなりません。
他の低温調理器を使う際には、その点を頭を使って考える必要があります。
しかし、「芯温スマートクッカー」は最も注意すべき芯温を計測してくれるので、誰もが食中毒のリスクを排除して低温調理を行うことが可能です。
次に、デメリットを見てみましょう。
使用した上でのデメリットについては、以下の2点に尽きます。
- 庫内温度の設定がカギ
- 一度に大量に作ることができない
前述のとおり、「芯温スマートクッカー」は「芯温が設定温度に達してから調理を行う」ので、設定が独特です(一般的な低温調理器のセオリーとは異なります)。
メーカー側も「適度な時間で食材の中心まで熱を伝える為には、庫内の温度を芯温より高めに設定する必要があります」と明言しているので、庫内温度の設定がカギとなります。
これについては、多くの人が当初はとまどうかと思います。
最適な設定を見つけることを楽しめるかどうかがカギであり、デメリットとして挙げられます。
ゲーム感覚でパラメーターを調整するのが楽しい方なら全くストレスになりません。
有用なノウハウとして、芯温がなかなか上がらないな…と感じた時は、一度リセットして庫内温度の設定を変更するのが良いです。
この方法を用いても味が悪くなることはありません。
経過時間はリセットされますが、調理の味には影響しないので、臆することはありません。
とは言え、設定温度についてはゼロから考える必要は全く無く、メーカー側でレシピ集を用意されています。
YouTuberのCOCOCORO・大西哲也さん(チャンネル登録者数47.9万人)が監修したレシピ集なので、これを基にパラメーターを設定すればすぐに慣れることが可能です。
そして、一度に大量に作ることができない点は購入前に認識しておくのが良いです。
僕は妻と二人暮らしなので大丈夫ですが、子どもがいる家庭の場合、少し小さく感じるかもしれません。
何を、どのくらいの量調理するか?を考えて購入するのがベターです。
次に、僕が実際に試したレシピを紹介します。
ともに豚肉で使用してバッチリ成功しました!
全く忖度なく言って、抜群に美味しく、低温調理でしか楽しめない仕上がりで、水を使う低温調理器よりも楽でした。
最初に使用したのは厚みのある豚肩ロースのブロックです。
低温調理を掛けてからソテーするので、味付けは軽めに塩と胡椒のみ。
シンプルな方がマシンのスペックを見極められますしね。
食材に芯温計を刺して、ジップロックに入れて、庫内に入れれば調理開始。
1時間半ほどで完成しました。
この状態で油を引いたフライパンで、短時間でソテーします。
火を通すためではなく、表面を香ばしく仕上げるためのソテーなので、あくまでも短時間で…
見た目は地味ですが…
カットするとこのとおり!
低温調理でしか実現できないジューシィな火入れです。
ジューシィなのに旨味が活性化していて、無心で食べました!
そして、果たして再現性はどうだろう…と、2回目は豚ヒレで作ってみました。
北海道で買ってきた山わさびと合わせています。
全くブレがありませんでした。
むしろヒレのジューシィさと柔らかさが際立っていて、肩ロースよりも感動が大きかったです。
芯温で低温調理するのって凄い…と、しみじみ。
「芯温スマートクッカー」の口コミ・レビューを確認するため、Amazonと楽天を調査しました(2024年5月14日時点のデータ)。
まずは、Amazonと楽天のスコアと分布です。
- Amazon:レビュー51件、4.4
- 楽天:レビュー152件、4.7
56%
34%
6%
4%
0%
113件
34件
4件
0件
1件
各星ごとのレビューを見てみましょう。
水がいらない、庫内が汚れない、芯温を測れるなど利点もありますが、庫内が狭い、終了時間が分からない、芯温計を置く場所を考えて欲しかった、断熱不足で室温の影響を受けると思われる、公式レシピが少ない等の欠点もあります。
豚肉との相性はいいが、牛肉だと芯温が設定温度に達する前に回りが先に火が通ってしまう。
星4つ・5つのレビューは件数が非常に多いので、共通性が高いものを抜粋します。
「準備が楽」「音が静か」「長時間動かしても、停止しない」
量を作ることは出来ませんが、完璧に火を通す事が出来るので初心者にも簡単に低温調理が開始出来ます
場所をとらない 洗い物も芯温スティックだけで手軽に調理できるのが感動です
材料の中の温度が直接わかるので食中毒の心配が減ったのはよかったと思います。低温(65度ぐらい)で長い時間(40分)ぐらい料理してみたら鶏肉がフライパンの時よりずっと柔らかくなりました。
箱を開けてビックリ!えっ小さい‥。置き場所に困らない!
レビューに目を通して感じた共通するメリットは以下の3つです。
- コンパクト
- 食中毒を防げる
- 時間はかかるが美味しい
これらは幅広く書かれています。
反面、デメリットとしては僕が挙げたとおり大量に作れないと言う点に加えて、牛肉だと失敗しやすいと言う点です。
僕は上記の通り豚肉でブレ無く作れたので、レビューを見て「へえ…」と思いました。
今度、牛肉のブロックも買ってきて検証のうえ、レビューを追記します!
結論として、実際に使用し、レビューで他の人の使用感も確認した上でのまとめ「合う人・合わない人」をまとめます。
・調理器具で場所を取りたくない人
・電気代が気になる人
・食中毒のリスクを排除したい人
・大量の食材を低温調理したい人
・厚み6.5cm以上の、かなり分厚い塊肉を調理したい人
長所と短所を把握したうえで購入すれば、間違いなくビギナーでも活用できます。
低温調理ビギナーの方が安心して使える貴重なマシンだと感じました!
本記事が検討の材料になれば光栄です。
もはや低温調理器を手放せない、すしログ(@sushilog01)でした。
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