こんにちは、ウスターソースだけで謎に2〜3種類常備している、すしログ(@sushilog01)です。
いきなりですが、ウスターソースの「ウスター」って何かご存知ですか?
中濃ソースに比べて淡口なので「ウスター」?
いやいや、実はイギリスの都市の名前で、アルファベット表記するとWorcesterです。
この街で生まれたので、ウスターソースなんですね。
そして、元祖のウスターソースである【リーペリン・ソース】はとっても美味しい。
使ったことがない人!掛けるだけでなく料理に使える調味料なので、オススメです。
僕自身、使ってみて驚いたので、この度ご紹介します。
ウスターソースの誕生は日本の江戸時代後期まで遡ります。
なので、誕生秘話は複数あるようですが、よく引用されているのは下記のストーリーです。
…誕生の発端となった人は、インドのベンガル州総督であったマーカス・サンディー卿。
インドからイングランドに戻った際、インド風味のソースを懐かしみ、持ち帰ったレシピで開発を依頼しました。
依頼されたのは、ドラッグストアを経営していたジョン・リーとウィリアム・ペリンズの二人。
レシピ通りにインド原産のスパイスやアンチョビを用いてソースを作ったそうですが、臭いがひどくて、地下室に放置してしまったそうです。
そして、時を経ること数年。
思い出して樽を空けてみたところ、得も言われぬ味のソースになっていてビックリ!
期せずして完成したウスターソースを引っ提げて創業されたのが、リーペリン社(Lea & Perrins)となります。
1837年に正式に発売され、瞬く間にヨーロッパでヒットしたそうです。
日本でも「忘れていたら美味しくなった」説の豚骨ラーメンなどがありますが、数年とは桁が違いますね。
現在も「製法は秘伝」との事ですが、最初に再現できたのかが一番気になるところです。
ちなみに、現在はリーペリン社は無く、ブランドをハインツ社が所有しています。
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元祖リーペリンソースと日本のウスターソースの比較
リーペリンソースが日本に輸入されたのは1900年(明治33年)との事です。
横浜の明治屋が「醤油に似ていて、塩辛くて酸っぱいのは日本人に受けるだろう」と感じて輸入したそうです。
しかし、実は日本のメーカーが独自に開発したのはそれよりも先。
最初に開発したのは大阪の越後屋産業で、1894年(明治27年)に三ツ矢ウスターソースを完成させました(現在はハグルマ株式会社が製造販売)。
日本のウスターソースと元祖ウスターソースの違い
日本のウスターソースは当初から元祖ウスターソースとは原材料が異なり、大きな違いは3点あります。
- アンチョビを使用しないところ
- 果物を使用するところ
- お酢よりも野菜と果物が多いところ
下記にリーペリンソースと他の代表的なソースの原材料を明記しますが、日本が独自の発展を遂げた事が分かります。
原材料表示は含有量の順なので、一目で違いが分かるかと思います。
リーペリンソース
- 原材料:醸造酢、糖類(砂糖、糖みつ)、野菜・果実(タマリンド、たまねぎ、にんにく)、アンチョビー、食塩、香辛料、香料
三ツ矢ウスターソース
- 原材料:野菜・果実(りんご、トマト、たまねぎ、その他)、醸造酢(国内製造)、砂糖、食塩、たん白加水分解物、香辛料/カラメル色素、調味料(アミノ酸)、香辛料抽出物
ブルドックウスターソース
- 原材料:野菜、果実(りんご、トマト、たまねぎ、レモン、プルーン、にんじん)、醸造酢、砂糖、食塩、酵母エキス、香辛料、煮干エキス
カゴメウスター醸熟
- 原材料:野菜・果実(トマト、たまねぎ、にんじん、その他)、醸造酢、糖類(砂糖、ぶどう糖)、食塩、アミノ酸液、発酵調味料、香辛料/カラメル色素、甘味料(甘草)、香辛料抽出物、(一部に大豆・りんごを含む)
リーペリンソースの美味しさと調理例
頂いて驚いた点は3つあります。
- 酸味がシャープでスッキリ
- 香辛料の辛味が利いている
- シンプルながら旨味が強い
流石、カクテルのブラッディ・メアリーに使用されるだけあります。
(ウォッカ、トマトジュース、レモン、リーペリンソース)
調理例としては、瓶に付いているレシピをそのまんま作ってみました。
料理はハッシュドビーフとビーフハンバーグです。
リーペリンソースのハッシュドビーフ
リーペリンソースを100ccも使うだけあり、リーペリンソースの持ち味を十分に楽しめます。
味のコクが強く、酸味や香りのキレがあるハッシュドビーフです。
缶詰のハッシュドビーフソースもありますが、それよりも美味しいと感じました。
使うだけでこの味を出せるならば、ハッシュドビーフを食べたい時はリーペリンソースを買う事になるな…と感じました。
ビーフハンバーグ
ハッシュドビーフとほぼ同じ材料で作れるところが嬉しい(楽ちん)。
レシピを考案されたフードコーディネーターの方に感謝!
面白い点は、ウスターソースを後掛けのソースとして使うのではなく、肉と混ぜ込んで使うところ。
リーペリンの香りと味が効いていて、独特のハンバーグに仕上がります。
使ったことがない方、是非とも一度使ってみてください。
日本のウスターソースとは異なる魅力があり、意外な組み合わせや使い方が思い浮かぶかもしれませんよ。
おまけ:レシピ集のメモ書き
レシピ集が付いていない場合もあるかもしれませんので、念の為、下記にレシピを転記致します。
【ハッシュドビーフ】調理時間10分
(材料4人分)牛肉もも肉薄切り240g、塩・こしょう各少々、小麦粉適量、玉ねぎ1/2個、人参1/3本、マッシュルーム8〜10個、バター大さじ3、赤ワイン1カップ、ウスターソース大さじ5〜6、トマトケチャップ大さじ5〜6、パセリ適量
- 牛肉は一口大に切って塩、こしょうをふり、小麦粉をまぶす。玉ねぎは薄切り、にんじんは縦に薄切りにし、マッシュルームは二つ切りにする。
- フライバンにバターを溶かし、牛肉、玉ねぎ、にんじん、マッシュルームの順に加えて妙める。
- 水または赤ワインを加えてひと煮立ちさせ、ウスターソースとトマトケチャップを加えて味をなじませる。
- 皿に盛り、バセリを散らす。
【ハンバーグステーキ】調理時間15分
(材料4人分)牛ひき肉400g、パン粉大さじ4、 a [牛乳大さじ4、ウスターソース大さじ2、溶き卵1個分】、玉ねぎ1/2個、オリーブオイル小さじ1、ウスターソース大さじ2
- ボウルにaを合わせて入れ、5分ほど置く。
- 玉ねぎはみじん切りにして、耐熱ボウルに入れてオリーブオイル小さじ1をふり、ラップをして電子レンジで3分ほど加熱する。
- 1に牛ひき肉と2の玉ねぎ、塩、こしょうを加えて粘りが出るまでよく練り混ぜ、4等分して小判形にまとめる。
- フライパンにオリーブオイル大さじ1を熱し、3を並べて強火で焼く。こんがりと焼き色がついたら裏返して弱火にしてふたをし、中まで火を通して皿に盛る。
明治時代の人たちは衝撃を覚えただろうな…と思いを馳せる、すしログ(@sushilog01)でした。
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