すしログ:確かな技術をベースに独自の鮨を握る!八丁堀「鐵砲洲 鮨一行」

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こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。

こちら「鐵砲洲 鮨一行いっこう」さんは、八丁堀エリアにある気鋭の鮨店です。

意外な場所にあるばかりか、カウンター6席のみの小規模経営で、しかも写真撮影NG!

ネットの情報は少ないものの、結論から言うと鮨好きならば舌鼓を打つはずです。

僕が訪問時点で鮨系のインフルエンサーは未訪問ですが、今後脚光を浴びるのではないかと推測します。

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八丁堀「鐵砲洲 鮨一行」の魅力とは?

「鐵砲洲 鮨一行」はネットに情報が少ないばかりか食べログのスコアも3.08ですが、2023年5月で4年目を迎えたそうです。

コロナ禍を乗り切った新規店は実力派が多い、と最近実感するところ。

親方の鈴木 一幸かずゆきさんは「銀座三丁目の松屋銀座の裏手にある鮨店」でキャリアをスタートされ、「銀座おのでら」でも研鑽を積まれたとの事です。

「銀座おのでら」は資本系のお店ですが、親方のような職人さんを輩出されるとは心強いと感じます。


親方のシャリは今の時代には少し珍しい米酢です。

ほのかな甘みがありつつ上品に仕上げ、噛み締めると酸味がジワリと効いてきます。

炊き加減は当世としては柔らかめですが、ほどけ加減が良く、むしろお米の甘味を感じさせてくれます。

タネごとに調和する白いシャリです。


全体的な構成としては、江戸前の古典的なタネを押さえた上で、個性的なタネも意欲的に用いられます。

サクラマスは現在使用される方が増えたタネですが、名刺代わりの一貫目がまだまだ少ない稚鮎であったり、クジラを使用されたりと、独創性が光ります。

しかし、基礎的な江戸前の仕事をキッチリ押さえられていて、味付けの面で抑制があるため、個性的なタネを用いつつも決してケバケバしくありません。

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ランチのリーズナブルなコースであっても山葵は直前におろされ、店内の空気は清浄そのもの。

個人的に、鮨店の良しあしは山葵の管理と店内の空気で分かると信じているため、冒頭から「訪問して正解」だと確信を抱いた次第です。

「鐵砲洲 鮨一行」のおまかせコースの詳細

「鐵砲洲 鮨一行」のコースは、ランチの握りが6,000円~、夜が12,000円~と、今の世の中ではリーズナブルな設定です。

メニュー


この度頂いたお酒

  • 望 特別純米 美山錦
  • 超辛口 純米酒

お吸い物

鰹出汁をキリッと効かせ、真鯛の白子を用いている。

白子はぷちりと皮が切れて、とろっとろ。

洒落た一品目だ。

ガリ

さいの目切り。

甘味に酸味、辛味、塩気をキリリと利かせた爽やかな味わい。

同時に強烈な旨味もある。

グルタミン酸由来の旨味だと思われ尋ねたところ、推察通り昆布を使用されていた。

「開店以来、初めて気付かれました」との談で、変な事を言って申し訳なく感じた…。

稚鮎

名刺代わりの一貫目が稚鮎とは興奮せざるを得ない。

しかも、頭こそ落としているものの尾を残して姿で漬けるとは、勇気とセンスを感じるばかり。

ホロッとした身から肝の苦味と香りが広がり、実に良い。

上品に肝を楽しませてくれる。

鮎で肝を感じさせないのは鮎を鮨種に使う意味が無い。

きちっと鮎に向き合い、江戸前鮨の枠組みで表現されている。

仕事は立て塩での〆かと思ったが、なんと茹でているそうだ。

それを全く感じさせない仕事に感銘を覚える。

真鯛

寝かせているため、身はしっとり、とろりと柔らかな方向性だが、シャリとの一体感が高いため旨い。

寝かせてシャリが勝ってしまう鮨は寝かせの仕事の失敗例であるので、一体感にセンスを感じた。

サクラマス

皮目をごく軽く炙っている模様。

脂が乗っていて、ほのかな酸味が脂を切る佳き味だ。

金目鯛

炙っていて、非常に肉厚!

身はぷりっとしていて、脱水が良い。

噛み締めると脂だけでなく旨味がこみ上げてくる。

海胆軍艦

口溶けが良く、上品に甘さを楽しませつつ、ほのかに苦いところが爽やかだ。

海苔は海胆の味を意識してかサッパリした味わいのもの。

鮪中トロ

濃密な脂で、軽い血の香りも楽しめる中トロだ。

鮪赤身

軽い漬けにしていて、肉厚ながらとろっと柔らかく、旨味が広がる。

柚子皮を用いつつ漬けの塩梅に合う。

漬けの塩味が軽い点が魅力だ。

米酢のシャリには漬けの仕事の調整が必須である。

小鰭

みしっと〆つつ、しっとりした食感。

酸味を浸透させて、皮下脂肪がとろりと甘く調和する。

クジラ

意表をつくタネ。

みちっとした食感の後に、繊維質がしっとりと滑らかにほどけてゆく。

赤身魚よりも牛肉に近い印象を抱くタネだ。

ネギトロ沢庵巻き

沢庵のシャキッ!とした食感が魅力。

穴子

ふわっふわで、とろ~りとろける穴子。

塩で頂く。

潮汁ベースの味噌汁で、椀種はフノリで、吸い口は茗荷。

フノリはトロトロになっておらず、ふわっとした口当たりで、海藻の食感もあるので美味しい。

吸い口が熱くなり始めた季節らしいのが良い。

玉子

芝海老と大和芋を用いるカステラ玉子で、ふわ・しゅわ・とろりとした食感。

事前に温めているのが奏功している。

「鐵砲洲 鮨一行」の立地と雰囲気

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「鐵砲洲 鮨一行」さんは八丁堀駅からすぐの場所にあり、キリッとした外観です。

店内も茶室を想起させる穏やかな雰囲気。

6席のL字カウンターがこじんまりしていて落ち着きます。

「鐵砲洲 鮨一行」のお店情報と予約方法

「鐵砲洲 鮨一行」さんは、お電話での予約となります。

少人数なので、営業時間外に掛けるのが良いと感じました。


鐵砲洲 鮨 一行(食べログのリンク)

店名:鐵砲洲 鮨 一行(てっぽうず すしいっこう)

予算の目安:ランチ6,000円~、夜12,000円~

TEL:03-6280-5044

住所:東京都中央区湊1-2-12

最寄駅:八丁堀駅から180m

営業時間:12:00〜14:00、18:00〜22:30

定休日:不定休


情報が少ない鮨店にテンションが上がる、すしログ(@sushilog01)でした。

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