こちらは滋賀で出会った名店の一つです。
名店たる所以は、驚くべき素材の仕入れ。
「かしわの川中」の淡海地鶏、「松喜屋」の近江牛に加えて、京都の「田鶴農園」から仕入れる野菜、etc.
誰しもが噛み締めて笑顔になるような素晴らしい食材を、シンプルな味付けと、抜群の火入れで、ストレートに味わえるところが魅力です。
「かしわの川中」が経営するじどりや穏座さんは超予約困難なので、滋賀で淡海地鶏を食べようと思う方には、こちらもオススメしております。
お店の雰囲気も良く、蔵のような外観の建物に入ると、店内は暗めながらカウンターは明るく、気持ち良い。
一人でもじっくりと腰を据えて食事を楽しむことが出来ましたが、本来ならばパートナーと伺うのがベストでしょう。
頂ける品数も増えますし(笑)
今回は折角なので食べられるところまで気の赴くままに頼みました。
お酒の品揃えも多く、日本酒は上原酒造のお酒が9種類(ワインも多数ありました)。
お会計は、生ビールを二杯頂いた後に日本酒を二合頂き、本気で食べたため1万円を少し超えましたが、
内容を考慮すると非常に満足度が高く、機会があれば再訪したいと思いました。
なお、二人以上で伺えば、確実にもっと安く済みます。
お通し
野菜と自家製もろみ。
朝風きゅうり、泉州の水茄子、鈴鹿かぼちゃなど。
もろみも野菜も共に非常に味わい深く、期待が大きく高まりました。
淡海地鶏刺盛り(1人用)
鶏ハラミの湯引き、砂ずり、ハツ、胸肉の雌雄食べ比べ、笹身、白レバー。
白レバーと砂ずりは素晴らしい鮮度。
笹身も強いコクがある。
良い鶏かどうかは内臓と淡白な部位を頂いて実感出来ます。
胸肉の雌雄食べ比べは、雄の方がさっぱりとしており、少しシャクシャクした食感。
雌は力強い旨味と軽い酸味がある。
鶏ハラミの湯引きは脂の強い旨味。
つくね
シンプルながらに旨い。
炭火の香りが食欲をそそります。
もも肉塩焼き
じゅわっと滲む旨味に感動。
繊維質は力強くも歯切れが良く、塩加減もバッチリ。
この地鶏を食べるために伺ったのですが、倍の量でも頂ける程の味わいです。
…結局、焼鶏丼を頼んで倍の量を頂いたのですが。
近江牛イチボ
炭火で焼いた後、コンベクションオーブンで仕上げ。
岩塩プレートに乗せて少量の塩分で頂きます。
付け合せのソースも面白く、鮒鮓の米にバジルを混ぜたソース。
薬味は地野菜の日野菜の微塵切り。
朝風きゅうり
お通しで頂いた生が美味しかったので、焼き物を追加。
僕はタイ料理などの熱したキュウリが好きなので、ヒットしました。
焼くことで朝風きゅうり特有の香ばしさが強まり、強い歯ごたえに軽い酸味と苦味が心地良い。
塩はイギリスのマルドンの塩を使用。
賀茂茄子
噛みしめるとねっとりと深い甘みが広がり、繊維がまとわりつき、ほのかな酸味を残す。
野菜だけで成立する焼き物です。
淡海地鶏の焼鶏丼
塩焼きを頂き、タレでも頂きたく思ったので、文句ない味わいでした。
上品なタレで地鶏を活かす。
米は土鍋で炊かれており、細やかな心配りを感じます(保温はジャーです)。
シンプルな調理ですが、細部に調理のセンスを感じさせる、素晴らしいお店です。
店名:炭火割烹 蔓ききょう(すみびかっぽう つるききょう)
食べるべき逸品:淡海地鶏を駆使した駆使したユニークな料理と滋賀のジビエ、野菜。
予算の目安:3,800円~
最寄駅:唐橋前駅から500m
TEL:077-545-7837
住所:滋賀県大津市瀬田2-2-1
営業時間:11:30~14:00、17:30~23:00
定休日:水曜、第3火曜、木曜のお昼