すしログ:常陸秋そばを広めた伝説の蕎麦店!茨城県鉾田の「村屋東亭(むらやひがしてい)」

村屋東亭暖簾

こんにちは、蕎麦の人気を高めたい、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)です。

今までは「蕎麦懐石」のようなコース仕立てのお店のみを紹介していましたが、以後、単品のお店も紹介していきます。

当ブログの読者さんからの要望は高いものの、世間の人気はイマイチなのが蕎麦…。

よって、蕎麦の人気を高めよう!と考えて、カテゴリーを設けて紹介していきます。

鮨と同じく代表的な江戸料理の一つですので、蕎麦の味覚・魅力を知らずして鮨通を名乗れず、と考えます。

自分も改めて勉強する気分で、開拓していきます。

 

今回ご紹介する「村屋東亭」さんは全国でも名店の一つです。

今や有名になった「常陸秋そば」を広めたお店で、自家製粉黎明期を支えた蕎麦職人なので。

村屋東亭みぞれそば02

すしログ

既に定評を勝ち得ている名店中の名店ですが、蕎麦好きならば今でも伺う価値がある一軒です。

【もり蕎麦】もさることながら、江戸料理の再現である【みぞれそば】は画期的な蕎麦です!

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鉾田市「村屋東亭」の魅力とは?

村屋東亭看板

「村屋東亭」は、1983年にオープンした蕎麦屋さんです。

ご主人のお名前は、渡辺維新さん。

名店「一茶庵」 の創始者・片倉康雄氏の教えを継ぎ、蕎麦の改革を行った方の一人です。

 

「村屋東亭」の前身となる「村屋」は大正7年(1918年)創業の老舗蕎麦屋さんでした。

渡辺維新さんは蕎麦職人になる前は営団地下鉄(現・東京メトロ)に乗務員として勤めていました。

奥様のご実家に婿養子に入り、蕎麦職人に転身します。

村屋東亭内観01

「村屋」はもともと手打ち蕎麦でしたが、2代目の頃(高度経済成長期)に機械打ちに変わっていたそうです。

今でこそ蕎麦=手打ち蕎麦というイメージが出来ていますが、昭和の時代には手打ちが機械打ちに駆逐されつつありました。

 

渡辺維新さんは片倉康雄氏に出会い、手打ちにシフトします。

片倉康雄氏は蕎麦教室で手打ちそばを広めた功労者です。

渡辺維新さんは毎月、鉾田から群馬県太田まで車で通い、薫陶を得たそうです。

 

その後、片倉康雄氏の蕎麦教室を受講していた「達磨」の高橋邦弘氏と出会い、蕎麦打ちの技術を深めていきます。
高橋邦弘氏は今や「高橋名人」と呼ばれる伝説的な人で、各地にお弟子さんが「翁」を開き、押しなべて高評価を受けています。

 

渡辺維新さんは手打ちだけでなく、自家製粉にも着手し、現代蕎麦の改革に貢献します。

そして、名品種の蕎麦に出会います。

それこそが「常陸秋そば」です。

 

「常陸秋そば」は在来種と思われがちですがそうではなく、「金砂郷在来種」を選抜育成した品種。

粒が大きく結実率が高い蕎麦として生み出されました。

渡辺維新さんは「高橋名人」とともに金砂郷の農家を巡り、玄蕎麦を買い求め、農家の意識改革に努め、「常陸秋そば」の人気を高めることに成功しました。

 

今では、東京・小平で「手打ちそば 吟」を営んでおられた息子さんが戻り、80歳を超える渡辺維新さんと蕎麦を打たれているようです。

 

鉾田市「村屋東亭」の蕎麦の美味しさ

それでは、「村屋東亭」の蕎麦の美味しさについて、ご紹介します。

 

この度頂いたもの

  • もりそば 900円
  • みぞれそば 1,300円

村屋東亭お茶

お茶は、蕎麦茶をブレンドした煎茶。

珍しい?

 

もりそば

村屋東亭もり蕎麦01

まず、香りが抜群だ。

ひなびたような、鼻腔をくすぐる香りもあって、これが良い!

村屋東亭もり蕎麦02

甘みも強いが、最後にごく渋い印象も残すところが風流。

食感は豊かで、弾力が強く、歯切れも良く、それでいてねっちり感がある。

外一そといち(蕎麦粉10に小麦粉1)で打っているそうだが、香りは十分で、硬軟合わせ持った食感が魅力だ。

 

ツユはキレのある味わいで、甘みが抑制されている。

醤油は辛くない。

良い意味で醤油の酸味が特徴的で、爽やかに感じる。

出汁の塩梅も良く、上品に底を支える。

利尻昆布と本枯節を使用しているはず。

村屋東亭薬味

薬味は極細切りのネギと辛味大根。

僕は蕎麦を頂く時に薬味を使わないのだけど、こちらのネギは蕎麦に合っていた。

 

みぞれそば

村屋東亭みぞれそば01

これは江戸料理の再現で、秀逸。

江戸時代のベストセラー書籍である『豆腐百珍続編』で紹介された御料理だ。

村屋東亭みぞれそば02

冷たい蕎麦に温かい豆腐と辛味大根を乗せた、意表をつく味わい。

温度のコントラストによる味の奥行きに驚嘆を覚える。

冷たいエリアと温かいエリア、そして中間層がある。

この温度帯は斬新で、蕎麦の甘みを感じやすい。

甘みだけでなく食感の変化も良い。

村屋東亭みぞれそば03

頂いている過程で辛味大根が味を引き締めてくれるので、最後まで味の変化を楽しめる。

村屋東亭みぞれそば04

豆腐は大豆の香りが強く、上品な味付けがされている。

ツユはもりそばのものと異なり、かえしの含有量が低め。

随所に工夫が感じられ、他にはない逸品だ。

村屋東亭みぞれそば薬味

こちらの薬味のネギも美しいほどの切り口。

 

蕎麦湯は蕎麦粉を添加したトロトロタイプだが、穏やかな範囲で、ドロドロではない。

村屋東亭蕎麦湯

香り良く、甘みが強い蕎麦湯だ。

 

お蕎麦のボリュームがあるところも嬉しく、東京から伺うと満足度が半端ない。

 

「村屋東亭」の立地と雰囲気

お店は新鉾田駅から2.3km離れた場所にあり、車での訪問が半ば前提となります。

しかし、雰囲気は良く、お店の目の前には諏訪神社の鎮守の森が繁り、風情があります。

村屋東亭神社

駐車スペースは十分に確保されているので、安心できます。

村屋東亭外観

店内にはゆったりした時間が流れていて、寛げます。

村屋東亭内観02

カウンターよりも座敷席がメインのお店で、カウンターの背後にテーブルが4台、奥には個室があるそうです。

 

「村屋東亭」のお店情報と予約方法

予約可否は不明ですが、皆さん予約せずに訪問されていました。

僕も休日の開店に合わせて訪問したところ、2番目で入れました。

遅い時間はお蕎麦が無くなるようなので、早めの訪問がベターです。

 

メニューについては、この通りです。

村屋東亭メニュー01

村屋東亭メニュー02

なお、大盛が無いのは、ご主人の蕎麦哲学に基づきます。

重ねて盛ると折角のお蕎麦がダメになるので、平たく、軽やかに盛ることを信条とされている次第。

とは言え、大盛でなくても満足出来るボリュームです。

 

村屋東亭(食べログのリンク)

店名:村屋東亭(むらやひがしてい)

予算の目安:1,000円〜2,000円

TEL:0291-32-3173

住所:茨城県鉾田市安房1418

最寄駅:新鉾田駅から2,300m

営業時間:11:30~17:00

定休日:水曜、金曜

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