すしログ日本料理編 No. 173 冨久屋@富山(富山県)

こちらは富山にある日本料理店です。

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Web上の料理写真を見て前々から訪問したいと思っておりました。

具体的に如何なる点が自身の琴線に触れたかと言えば、装飾性を排除している点。

自らの調理技術に自信が無ければ出せないであろう素朴な盛り付けに心が引かれた次第です。

冨久屋さんの御料理の概観

そして、実際にお伺いして、期待以上の味わいに満足致しました。

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ご主人は徹底的な引き算料理で、旬の食材の魅力をストレートに引き出しておられます。

生命線の出汁が食材を支える。

また、盛り付けは季節に合致しており、夏に清涼感を得られる美しい盛り付け。

それでいて、一見すると素っ気ないようなシンプルな盛り付け。

しかし、一度口に入れると「おおっ」と思わされる、味わい深い御料理です。

食材の選び方にも並々ならぬ美学を感じました。

料理に滋味を求める方にはヒットする御料理でしょう。

ただ、残念な点も散見されました。

それは山葵のクオリティが低い点と、花穂紫蘇の多用(12品中6品に使用)。

居酒屋でないお店ならば、山葵は辛味に加えて甘みのある本山葵を100%使用した方が良いです。

そして、同一の薬味を繰り返し使用する事は味覚的にも視覚的にも印象を標準化してしまうので、止めた方がベターです。

薬味はあくまでも主役の食材を引き立てるものであり、主役が皿ごとに違う以上、脇役である薬味も変わらねば理に適っているとは言えません。

折角の腕前なので、これらは是非とも改善されると良いかと思います。

繰り返しになりますが、御料理の腕前は確かなので、手っ取り早く直せる点は直された方が将来の為でしょう。

頂いた日本酒

林純吟五百万石1,100円、羽根屋夏の純吟生1,200円、勝駒純吟1,300円、太刀山純米850円。

冨久屋さんの御料理の詳細

この度頂いたコースは10,000円のコースとなります。

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先付

天然鼈のスープ。

天然らしく香りに野趣がある。

塩気は穏やかで、提供温度はぬるめ。

よって、優しい印象を与える。

鼈の産地は石川との事。

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冷製茶碗蒸し

山形産のじゅんさいと共に。

じゅんさいはヌルが大ぶりで食感も強くて上質。

卵の風味が良い茶碗蒸し。

出汁と酸味が利いた案に酢橘皮を少々。

調理法自体は珍しいものではないが、ひとえに塩梅が良い。

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毛蟹

毛蟹の強い甘みはもちろん、蟹味噌の上品な使い方が良い。

ただ、ジュレの味覚が前の茶碗蒸しに似ており、花穂紫蘇の使用も重複しており、初手で驚く。

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白海老、赤イカ、自家製唐墨

ともに甘みの強い魚介類だが、風味と甘み違うのでコントラストがあり、面白い。

富山らしい白海老は地元で頂くと純粋に嬉しい食材。

恐らく軽く〆ている模様。

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甘鯛の唐揚げ

ひたすらジューシー!

下味は皆に馴染む唐揚げであり、香ばしい味付けなのにひたすら上品。

甘鯛の風味と旨味を楽しませてくれる。

これにはご主人の卓越した腕前を感じた。

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鰻、冬瓜。

素晴らしくシンプルな椀で、自分好み。

吸い地は香りこそ鰹だが、味わいはまろやかそのもので、昆布の使い方が良い。

塩気は穏やか。

鰻むっちりで、焼きとも蒸しとも違う。

鰻の産地は愛知。

昆布は利尻。

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海胆

由良。甘みだけでなく、軽い苦味もある。

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お造り

鮃、ボタンエビ。

鮃は肉厚で旨味が強い。

ボタンエビは非常に新鮮で美味しい。

さらに山葵が良ければ…

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水茄子

甘みを活用した出汁が良い。

炊いた水茄子は、ありそうで無い味わい。

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穴子の焼きもの

富山産の穴子。

若狭地的に酒の風味を帯びた塩焼きで、地焼き。

脂は強すぎず、むっちりした食感で、野趣はそこまで強くない。

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トマトの加減酢漬け

甘いフルーツトマトにサッパリ味の加減酢。

これは良いお口直し。

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お食事

郡上八幡・吉田川の天然鮎の鮎雑炊。

土鍋の雑炊とは、見た目のインパクトが有り嬉しい。

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鮎の出汁はバッチリ出ており、肝の苦味と旨味が実に良い。

生から煮ているそうだが、雑味や臭みが無いのは驚嘆に値する。

非常に丁寧な仕事を感じ、大満足。

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水菓子

白インゲン豆の水羊羹。

さらっとした流れるような食感。

上品な甘みが持ち味。

冨久屋さんのお店の情報

冨久屋(食べログのリンク)店名:冨久屋(ふくや)予算の目安:コースは6,000円、10,000円、15,000円

最寄駅:中町駅から250m

TEL:076-461-3589

住所:富山県富山市白銀町7-7 2F

営業時間:18:00~24:00

定休日:日曜、第3月曜

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