首都圏でキノコや山菜を楽しめるお店は無いかとリサーチして、3年以上前に気になったお店です。
ただ、立地が立地なので訪問の機会を作れず、今回念願の訪問が叶った次第です。
11月に入り、キノコもいよいよ終わりか…と言う時期でしたが、期待以上に種類が多く、楽しませて頂きました。
さらりと10数種出てくるのは凄いです。
料理は「郷土料理」を謳うだけあり洗練されてはおりませんが、塩の振り方や揚げ方などが「郷土料理」としては上品かつ丁寧です。
塩が強すぎたり甘みが強すぎたり、天麩羅の衣が厚くて野暮ッたかったりするのは、地方の「郷土料理」のお店でありがちな事。
折角の自然の恵みが泣いているケースは多々あります。
その点、こちらは素材を活かしており、郷土料理好きであれば敢えて伺う価値があると感じました。
少なくとも僕は、山菜の時期やキノコがピークの時期に再訪したいと思います。
ちなみに、少し変わった響きの店名は、こちらのご主人のお名前「戸門」さんにちなみます。
メニューには【ともん定食】1,680円、【天ぷら定食】1,260円、【山女魚姿焼き定食】1,160円などがあります。
今回は最も品数の多い【ともん定食】を頼みました。
こちらは、山菜・きのこ盛り合わせ(10種)、山菜精進揚げ、山女魚甘露煮、ご飯、けんちん汁、漬け物で構成されているそうです。
実際に届いた料理は言葉で見るよりも遥かに充実しており、品数豊富で嬉しい悲鳴を上げました(笑)
山菜・きのこ盛り合わせ
3段の重箱で登場し、意表をついてくる!
甘露煮はヤマメではなくウグイ。嬉しい。
他、キノコの酢の物、山葵菜の醤油漬け、伽羅蕗、蕗の薹味噌、イワタケの酢の物など。
ウグイはホロホロした身から苦味を滲ませ、香りも楽しませてくれる。
酢の物はイワタケを含めて酢がしっかり。
酢の使い方については、全体で唯一気になり、個人的にもう少し抑えても良いように感じた。
山菜類は一つ一つの完成度が高く、蕗の薹味噌はペースト状で少量でも味わい深い。
伽羅蕗は醤油と砂糖がガッツリ利いている事が多いが、こちらはさっぱり味。
山菜精進揚げ、けんちん汁、香の物
上記の重箱とほぼ同時に出てくるので、ボリュームに驚嘆!
山菜精進揚げは実に多様なキノコと山菜の天麩羅の盛り合わせ。
コウタケ(香茸)、ハタケシメジ、クリタケ、ウラベニホテイシメジ、カノタケ、アカモミタケ、チャマメツムタケ、マツタケモドキ、芹、穂紫蘇、獅子唐。
押しなべてサクッと軽やかに揚げられており、香りや食感を楽しめる。
天ツユが上品な味わいである点も好印象。
けんちん汁には野菜に加えてナメコ、クリタケを使用。
香の物に「黄色い沢庵」などが無い点は嬉しい。
季節を変えて伺いたくなるお店です。
店名:郷土料理ともん
食べるべき料理:山菜、キノコ、川魚の共演。
予算の目安:【ともん定食】1,680円、【天ぷら定食】1,260円、【山女魚姿焼き定食】1,160円
最寄駅:入間市駅から1,300m
TEL:04-2962-2507
住所:埼玉県入間市春日町1-3-2
営業時間:お昼11:00~13:30、夜16:30~23:00
定休日:水曜