前回は夜に訪問したさいとうさん。
また7ヶ月待って、お昼に再訪しました(笑)
再訪した結果としては、夜とは比べものにならない程の満足度。
夜は1貫当たり約1,400~1,500円だったところ、お昼は約600円弱(15貫+巻物、椀、玉子で1万円)。
タネのクオリティや夜とほぼ同じ構成である事を考慮すると申し分無い内容です。
何よりも、僕は鮨店で大切なのはシャリだと考えているので、この価格でさいとうさんのシャリと握りを楽しめるとは、極めて良心的だと感じました。
反面、前回感じたシャリのムラについては今回も同様に感じ、前回ほどの振れ幅ではありませんでしたが、この度は温度が途中で上がりました。
シャリは鮨の根幹なので、ムラが改善されることを願っております。
尚、シャリ自体の味わいは久兵衛出身の淡麗なシャリの中では上々で、特に一粒一粒に旨味を強く纏わせているところが印象的です。
頂いた握りは下記の通りです。
先付
ガリ
甘みが低く、シャープな辛味があり、旨味もしっかり。
真子鰈
甘みがたっぷりあり、シャリとのバランスが非常に良好。
縞鯵
漬けにしており、縞鯵の甘みとシャリの酸味が合致。
縞鯵の力強い香りも感じられる。
小鰭
時期的に少々弱いかな。
10月に頂いた時の方が感動が大きい。
鮪赤身
訪問の数日前に河岸で高値が付いていた沖縄産の鮪。
時期的にアッサリした味の鮪とシャリの相性が良好。
鮪を頂いた後、お茶の差し替えがあり、この辺りの気配りは実に素晴らしい。
鮪中トロ
味わいは甘み主体で、香りは余韻として香る。
鮪大トロ
脂の口どけがサラリとさっぱり。
人によっては旬の大トロよりも好みかもしれない。
墨烏賊
時期的に珍しく、嬉しくなる。
墨烏賊特有のパツッとした食感もしっかり楽しめる。
車海老
これは素晴らしい。
絶妙な火入れと温度の調整で、甘みと食感を満喫させてくれる。
味噌の濃厚な旨味も充満する。
白海老
かなりたっぷり使用しており、白海老の爽やかな甘みに包まれる。
鰹
濃厚な旨味と香りが横溢し、軽やかな酸味がキリッと引き締める。
鯵
まろやかな甘みがあり、鯵が旬に向かっている事を感じさせてくれる。
小柱軍艦
蛤
漬け込む段階で甘みを利かせている印象で、煮ツメの甘みもやや強め。
個人的には漬け込みの段階ではより控え目な味わいにして、濃厚な煮ツメで食べさせる蛤の方が好みに合う。
海胆
一粒が巨大で甘みも強い。
穴子
皮をとろりと仕上げ、穏やかな味わい。
干瓢巻き
干瓢は歯応えがしっかり目で好みの食感。
甘みがやや強い。
玉子
カスタードプリン的な持ち味が実に美味い。
再訪して魅力を再認識。
予約のハードルは高いものの、定期的に訪れたくなる気持ちが分かります。
万人受けする味の鮨ですが、食べ終わった後に充足感を与えてくれるところが魅力。
日常的に食べられる味わいの鮨と言えるでしょう。
店名:鮨さいとう
シャリの特徴:米酢と赤酢を効果的にブレンドし、ベストの時は温度、硬さともに抜群。
予算の目安:昼6,000円〜、夜24,000円~
最寄駅:六本木一丁目駅から60m
TEL:03-3589-4412
住所:東京都港区六本木1-4-5 アークヒルズサウスタワー1F
営業時間:12:00~14:00、17:00~23:00
定休日:日曜、祝日
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