
こんにちは、麺類が大好きな、すしログ(@sushilog01)です。
さて、「わらの蔵 恕庵」さんは、福岡で出会った素晴らしいうどん屋さんです。

こちらは間違いなく、他のどこにもない唯一のうどんです。
ご主人の素材への向き合い方とこの地の水によって生み出される珠玉の食感を誇るうどんです。
なお、「恕」の字は「怒」と似ているので、やや怖いイメージを持つ人がいらっしゃるかもしれませんが、実施には逆で「他者への思いやり、優しさ」を意味します。
ご主人の気持ちが店名だけでなく、うどんにも表れているので言及しておきます!
なお、『論語』から引用すると以下のとおりです。
曾子曰、夫子之道、忠恕而已矣。
「夫子の道は、忠恕のみ」
人として主義を貫くとすれば、それは誠実さと思いやりだ。
子曰、其恕乎。己所不欲、勿施於人。
「其れ恕か。己の欲せざる所、人に施すこと勿かれ」
それは思いやりだろう。自分が人からされて嫌なことは、人にも決してしてはいけない。


ご主人の麺は、とにかく香ばしくて甘い点が特徴です。

そして、ツユもまた格別で、焼きアゴを巧みに用い、スモーキーフレーバーと節が持つ特有の酸味を使い、キリッとした味わいに仕上げています。

濃い色合いながら、それは醤油の個性によるもので、実際の塩分濃度は低め。
よって最後にまで飲み干してても舌や喉が疲れないツユです。
そのツユによって麺の甘味が引き立って感じます。
セットメニューのおかずも非の打ち所がなく、抜群です。

この度いただいたものは【恕庵Bセット2,000円】で、イチオシです!
- 本葛入りうどん半量(温 or 冷)
- ごぼう揚げ(有機農法)
- ご飯(自然農雑穀米)
- 平飼い金太郎卵の漬け卵
- とり辛味噌(金太郎卵の親鶏、自家製熟成味噌、鹿児島産椿油)
- 甘煮豆(有機農法)
- 飛龍頭
- お新香(ぬか漬)
【本葛入りうどん半量】は通常量に増やしていただきました。
ちなみに、【金太郎卵】については、平飼いの卵で、市場で買うと6個780円の卵です。


まずは、冷たいうどんをサービスで出してくださり、感動です。温か冷か悩みつつ、ツユを頂きたいので温を選んだ身としては!
いただいてみると、麺が香ばしい!!そして甘い!!甘味に驚き、余韻も長い。熊本菊池の小麦粉、吉野本葛とわらび粉をブレンドした独自の麺とのこと。なめらかな口当たりと強い反発のある食感が堪らない。ブレンドが絶妙である。かえしは40年もののヤマア醤油を使用。

そして、頼んだ温は冷よりも輪郭が柔らかくなることでツユに馴染み、モチモチ感というよりは奥から込み上げてくるむっちり感や反発を楽しむ方向に変わる。個人的にはインパクトを重視するならば冷で、ツユとの一体感を楽しむならば温を頼むのが良いと感じた。ツユには博多の出汁に用いられる焼きハゼを使用していたものの、現在は漁獲不足で獲れなくなってしまったので、焼きアゴに代えたそうだ。

おかずについても非の打ち所が無く、女将さんが作る飛龍頭や牛蒡の天ぷら、乳酸発酵の酸味がバッチリ効いた香の物、4日かけてじっくりと炊き上げられた紅花いんげん豆の全て美味しい。

そして、ご自慢の【とり辛味噌】は絶品だ。

金太郎卵の親鳥を巧みに用い、鶏肉の食感と旨味を自家製の味噌の黒糖と合わせ、さらに2種類の唐辛子をブレンドして辛味と香りを加えて生み出される抜群のご飯のお供である。あまりにも美味しいので、思わずお土産で買いたくなるクオリティ。…と言うか買って帰った。

大正解であった。

ご飯は自然農雑穀米で、品種は「森のくまさん」との談。
ちなみに、他にも揚げたうどんも販売されていて、これまた美味しい。


【とり辛味噌】とともに是非お土産に!
「わらの蔵 恕庵」さんは、予約制で人気を博す上に1日30食限定なので、余裕を持って予約してください!
お電話のみとなりますので、営業時間外が良いと思います(ご夫婦お二人での営業なので)。
店名:わらの蔵 恕庵(わらのくら じょあん)
予算の目安:1,000円〜2,000円ほど
TEL:090-9585-3578
住所:福岡県那珂川市市ノ瀬478-2
最寄駅:なし
営業時間:11:30〜14:30
定休日:火曜、水曜
美味しいだけでなく心がこもったお料理に感動する、すしログ(@sushilog01)でした。
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