すしログ日本料理編 No. 146 悠然いしおか@段原(広島県)

昨年6月にお伺いした

、いしおかさん。

いずれミシュラン星を取るだろう…と予想していたところ、その後本当に取られて驚きました。

ミシュラン調査員は地元の食通ネットワークに精通している方が多いようですが、拙ブログも見て頂いているのでしょうか(笑)

無名の頃にご紹介して、その後ミシュランを獲得するケースが他にも複数件あります。

何れにせよ、訪問時点での情報は乏しく、否定的な情報もあったので、心から嬉しく思います。

そして、訪問して改めて石岡さんの独自性と完成度の高さを痛感しました。

日本料理を洒脱にアレンジしつつ、あくまでも日本料理の枠組みで捉えておられるセンスが凄い。

そして、広島の食材や調味料にこだわり、広島でしか頂けない料理に仕上げておられる点も魅力。

あえて広島まで行って訪問したいお店です。

お一人でこなされるコントロールも素晴らしいです。

悠然いしおかさんの御料理の詳細

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頂いた日本酒

賀茂金秀・特別純米13、文佳人・辛口純米、日置桜・青冴え生もと純米

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先付

地蛸、夕顔、レッドオキザリス。

ジュレには土佐酢に生姜を利かせている。

酸味がスッキリ爽快。

蛸の旨味は大変強い!

夏の瀬戸内で頂く喜び。

柔らかく炊いて、周りの皮は吸盤以外を取り除き、身の旨味と香りをダイレクトに感じさせる。

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椀種は大野産浅蜊の真薯。

椀種のインゲンは甘く、椎茸は濃い風味。

そして、吸い地が素晴らしい。

昆布を利かせつつ浅蜊の風味と甘みを殺さぬ塩梅で、塩気はドンピシャ。

浅蜊のコハク酸、椎茸のグアニル酸、昆布のグルタミン酸と、正に旨味の複合体。

無駄なものが無い椀だとしみじみ思う。

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お造り
モンゴウイカ。

ゴワッとした食感の後、トロトロと優しくとろける。

甘みが印象深く、強くとも爽やかな甘みである。

山葵のクオリティが高く、香りが良く、

辛味は強いが甘みもあるので伺ったところ、吉和産であった!

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イサキ

藁火で燻した後、皮目をバーナーで炙る。

梶谷農園のハーブサラダは富士酢で合えている。

調味料は燻製塩。

イサキは脂が大変強く、それを活かす仕事に魅了される。

燻香とパリッとした食感がアクセントになる。

これもまた地物。

独創性を上品に表現したお造りであり、「日本料理店のお造り」として頂く魅力に満ちている。

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茶碗蒸し、トウモロコシのすりながし

甘い!香り良い!超滑らか!

トウモロコシが実に甘く身体に馴染むなぁと思っていると、奥から卵の甘みもこみ上げてくる。

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ぐじの焼きもの

山口産のぐじは脂が乗っており、肉厚で食べ応え十分!

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鱗はパリパリに仕上げられている。

そして、周りを固めるミョウガ、赤タマネギの甘酢漬け、花ニラの味噌炒めも美味。

振り掛けられている黄色い粉は唐墨で、優しい風味付け的な役割。

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広島和牛の焼きもの

牛肉の下には賀茂茄子、柚子胡椒を混ぜた大根おろし。

牛肉は脂が乗りつつ酸味も楽しめる。

柚子胡椒の塩梅が良く、風味を楽しみながら程よくピリリ。

ツユに鰹の酸味を感じさせ、バランスが良い。

日本料理で出される牛肉としては素晴らしいバランス感覚。

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じゅんさい、完熟トマト水

じゅんさいは黒瀬産!

やっぱり秀逸。

ヌルが大きく、輪郭はしっかりしており、瑞々しく澄んだ味わい。

しかも、シャキシャキで食感が良い。

そして、ただ上質な食材を用いるのではなく、施す仕事も魅力的。

トマト水はトマト特有の青臭さを立てず、トマトの風味を活用し、じゅんさいの繊細な味わいの輪郭をハッキリとさせる。

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お食事

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太田川産の鮎ご飯。

鮎は釣りもの。

香りを満喫させてくれる鮎ご飯で、香りに加えて苦味も気持ち良い。

お米の炊き加減は素晴らしい。

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頭、中骨、尾は骨せんべい状に炙られており、これでご飯をもう一杯いける。

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留め椀の味噌汁はお揚げと布海苔入りで、美味しい。

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水菓子

ビワのブランマンジェ。

ミルキーで甘過ぎず、美味しい。

炊いた種も供されるが、これがホロッ!とした食感で意外性抜群。

 

今度は秋か冬に伺いたいと思いました。

悠然いしおかさんのお店情報

悠然いしおか(食べログのリンク)店名:悠然いしおか(ゆうぜん いしおか)食べるべき逸品:広島産の食材を組み合わせた縦横無尽な石岡料理。予算の目安:コースは7,000円と9,000円の2本立て。

最寄駅:段原一丁目駅から650m

TEL:082-569-5753

住所:広島県広島市南区段原3-15-19 皆川ビル1F

営業時間:17:30~22:00

定休日:不定休

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