こんにちは、鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)です。
さて、今回ご紹介するお店は、鎌倉のスペイン料理店です。
相模湾の魚介類を駆使して、他にはない世界観を構築されています。
確実に言えることは、魚介料理好きであれば高確率でヒットするはずです!
僕も頂いた後に、必ずまた行こう…と強く思いました!
タップできる目次
「アンチョア(anchoa)」のシェフ、酒井 涼さんは、代々木八幡で人気スペイン料理店を営んでおられました。
2021年8月に代々木八幡「アルドアック」改め、鎌倉の「アンチョア」として移転オープン。
僕は以前のお店にお伺いしていませんが、非常に気になっていました。
その理由は神奈川の食材にほぼ絞られていて、地産地消を志向されている為です。
東京は全国の一級品を高度な技術で料理へと昇華させる土地なので、地産地消はほとんどありません。
よって、東京から近い神奈川で地産地消の料理を頂けるのは非常に嬉しい限りです。
店名の「アンチョア」とは、スペイン語で「カタクチイワシ」の事。
日本語の語感だと可愛らしい響きですが、魚介料理が多いこちらにピッタリだと感じました。
今回はお誘い頂いた友人のはからいで、【子豚の丸焼きコース】を頂きました。
15名ほど必要な特別コースとの事なので、魚介料理が出ないのではないか…と少し不安がありましたが、全くもって杞憂に終わりました。
コースのうち、子豚の丸焼き以外はほぼ全て魚介でした。
酒井シェフは魚介の多くを長井漁港の長谷川さんから仕入れるため、相模湾の上質な魚介類から他のシェフが使わないような魚種まで幅広く使用されます。
長谷川さんが得意とする山野草も使用されるので、より土地の味を感じさせてくれる内容です。
ちなみに、器はサルガデロスのものを多用されるので、ファンには堪らないと思います。
今回頂いた【子豚の丸焼きコース】は、15,400円の特別コースでした。
通常のコースについては、ランチコース6,600円に始まり、一番上のコースは今回と同額の15,400円となっています。
【子豚の丸焼きコース】の内容
- ピンチョス6種類
- ブダイ
- メジマグロ
- ピキージョ
- パン・デ・アセイテ
- 石鯛
- 子豚の丸焼き
- パエリア2種類
- バスクチーズケーキ
- コーヒー
なお、ワインについてはソムリエさんのご提案が秀逸なので、相談して頂くのがベストです。
今回は人数が多い会のため、ありがたい事に5種類も頂けた。
ガリシア風の蛸、黒鯛の卵と自家製シーチキン、シコイワシの酢漬けとどら焼き、シコイワシのフリット、イカチチ(アオリイカの白子)バレンシア風、生ハムと鰆のマリネ。
なんて魅力的なラインナップだろうか。
全て美味しく、サプライズがあるところが素晴らしい。
個人的に特に印象深かったのが、蛸とイカチチ。
蛸は和食のような仕立て!
しっとりホロホロの繊維質だ。
イカチチはねっとり感があり、新体験の美味しさであった。
骨のエキスとサフランを煮出したソース、タケノコ、葉山産の明日葉とともに。
ゼラチン質が豊富で、旨味が強い。
サフランが香るものの決してキツくなく、上品な範疇で使用している点が好感だ。
ブダイにかすかなにおいがあったので、サフランの香りで効果的にマスキングしている。
明日葉の苦味やタケノコのホロ苦さ及び甘味が適宜アクセントとなり、魅力的な一皿目だ。
お米のサラダ、Ensalada de arroz仕立て。
メジマグロは相模湾産。
フェンネル・アーモンド・トマトのピュレを添えている。
濃厚な脂のメジマグロなので、菜の花と蕪入りのお米サラダがキリッと味を纏める。
また、ピュレも非常に魅力的だ。
トマトの酸味とコク、アーモンドの粘性が大きく味チェンに貢献する。
お店のエスペシアリダー(スペシャリテ)の赤ピーマン料理。
中身は鱈(定番のバカラオ=干し鱈だろうか)と海老の練り物。
エスペシアリダーだけあって、これは傑作。
濃厚な甘味、旨味に酸味が合わさり、香ばしい。
ご提案頂いたワインとの相性も抜群であった。
イタリアのフォカッチャのようなパンで、オイルは少なめなので軽やか。
炭火焼きにして、葉山産の天然椎茸、野芥子、シェリーソースとともに。
山野草を合わせている点で長谷川さんから仕入れている事が明瞭だ。
石鯛の香りと野芥子の香りが合い、これは意表を突かれた。
濃厚な旨味に野芥子の野趣が活きる構成である。
白眉。
今までに頂いた豚の丸焼きの中でトップの美味しさであった。
5.5キロの子豚を、塩とラードのみで焼いたそうだ。
140℃で2時間、220℃で1時間掛けて魅力的な食感を表現している。
皮はバリッバリ!繊維はホロホロ。
繊維は溶けた脂をまといホロホロなだけでなくジューシィだ。
塩気は穏やかなので、豚の味わいと調理法をストレートに楽しめる。
中華の砂糖の甘味を乗せる調理法も魅力的だが、塩のみで美味しさを表現する手法は和食に近い潔さを感じさせる。
最も、食の連続性を演出する要素が和食では旨味に対して、豚の丸焼きでは食感と脂の違いはあるが。
これはまた至高の味わいの(ほぼ)具なしパエリア。
イカスミとアリカンテ風の2種類で、ともに旨味が強烈だ。
ともに中毒性がある旨味主体のパエリアで驚いた。
定番のアイオリソース(卵黄、オリーブオイル、にんにく、レモンを乳化させて作るソース)。
これを用いると更に濃厚な味わいに。
非常にトロトロで、表面の香ばしさも活きているバスクチーズケーキ。
サルガデロスのカップが陽気な気持ちにしてくれる。
「アンチョア(anchoa)」さんの予約については、「一休」経由でWEB予約が可能です。
店名:anchoa(アンチョア)
予算の目安:ランチコース6,600円〜、ディナーコース12,100円など
TEL:070-1314-0406
住所:鎌倉市御成町2-14-3 御成ヴィレッジ A棟 1F
最寄駅:鎌倉駅から210m
営業時間:火18:00 – 22:00、水・木・金12:00 – 15:00、18:00 – 22:00、土・日・祝日12:00 – 15:00、17:30 – 21:30
定休日:月曜
※完全予約制、予約は2名以上から
土地の食材をその土地で味わう魅力に浸る、すしログ(@sushilog01)でした。
本記事のリンクには広告がふくまれています。