こちらは前々から訪問したかった、北海道の森町にある鮨店です。
北海道在住の信頼する方が通われているので気になりました。
森町は【イカめし】で有名な街ですが、道外の人間は用事が無ければ中々立ち寄りません。
なにせ函館市内から車で1時間弱かかるので(笑)
さて、こちらのお店は「森町を訪れる理由」になるかどうか…
期待に足取りが軽くなりながら暖簾をくぐりました。
店内は個室もありますが、カウンター席は正面遠くに噴火湾を遠く正面に望み、開放感があります。
店内の匂いは清浄で、まずは一安心。
頂いた感想としては、「森町を訪れる理由」になると思いました。
親方はシャリに赤酢を用いつつ、極めて穏やかな味わいに仕上げておられます。
電球色の照明も相まって、あたかも米酢に思うほど。
甘みがありつつクドくなく、やや強めの酢が抑制しています。
まろやかに感じられますが、塩も効果的に利いております。
炊き加減は硬すぎず、粘度も少しありますが、それでいてパラパラにほどけ、嚥下した後に数粒残ります。
つまり、美味しいシャリ。
温度はほんのり温か目で、これが用いられるタネと仕事に合っておりました。
赤酢の香りを抑え、旨味を活かすブレンド具合が印象に残るシャリです。
誉めつつお伺いしたところ、試行錯誤の末に今のシャリに仕上げたとの事でした。
ちなみに、店名は鮨店だけに「大ネタ」と思われなくもなさそうですが、親方の名前が大根田さん故となります。ご注意を(笑)
タップできる目次
鮨おおね田さんの握り
ガリ
甘みを付けつつ、シャキシャキした食感とキリッと利いた酸味が合わさり、下品な甘みではない。
標準和名スルメイカ。
こりっこりで良い食感!
包丁で食感を良くしている。
北寄貝
噴火湾産。柔らかくもシャクシャクした北寄貝らしい食感を楽しませてくれる。
炙りによる香りが良い。
上品にホロ苦味がさらっと漂う。
毛蟹
自らの出汁を染み込ませて温められている。
香りが良い。
そして、甘みがシャリの酸味にピッタリと合い、食欲をそそる香りも含めて、お腹が空く一貫。
松皮鰈
甘みが非常に強い!
更にシャリの酸味がそれを活かす。
食感はぷりっぷり。
ひとえに、旨い。
ツブ貝
これまた甘いっ!
包丁の塩梅が良く、ツブ貝らしいコリコリ感を楽しませつつ、シャリと同じタイミングでほどけゆく。
生姜も相性が良い。
鮪赤身
バッチリ温度を戻されていた。
赤身は漬けで、しっかりした味にむっちりした凝縮感。
シャリによって爽やか感が高まる。
シャリに対しての漬けの仕事が良い。
鮪中トロ
脂がしっかり乗っており、香りもある。
トキシラズ
南茅部産。ネギと生姜を叩いて合わせて添えている。
濃密な旨味の後に、香りが広がる。
余韻として雄々しくも爽やかな印象を残す。
椀
海苔を用いたシンプルな吸い物で、すっきり!
いくら
青柚子が爽快感を加え、いくらはねっちりとろり。
バフン海胆
函館・根崎の海胆。
ひたすら甘くとろけてゆくのは、この時期の北海道産ならでは!
恐らく塩水海胆かと思われ、甘い。
小鰭 追加
強めに〆て、みしっとしつつジューシィな食感。
繊維質はほろっとほどける。
夏場の小鰭と言う事も含めて、爽やか。
ます子巻 追加
海苔は通常の海苔ではなく、名産品かつ稀少品の岩海苔を使用して頂いた。
オーダー後に炙って香りを高めてくださる。
漁師が手摘みで採る岩海苔は香り高く、食感も強め。
なので、強い風味の鱒の卵にピッタリ合う。
鱒子は、もぎゅっ!ぶちりぶちりと面白い食感。
岩海苔なので見た目は少々不格好であるが、これは道南ならではな味で、満足度が抜群であった。
おまかせは恐らく4,000円で、お会計は5,500円。
ます子巻は岩海苔を使用頂いたので、少しお値段が張ると思いきやリーズナブル(なにせ3枚で1,000円を超える海苔なので)。
純粋に費用対満足度として高く、道南一の名鮨店だと感じました。
鮨おおね田さんのお店の情報
鮨おおね田(食べログのリンク)店名:鮨おおね田(すしおおねた)シャリの特徴:大変上品に赤酢をブレンドしたシャリで、ほどけ加減が良い。
予算の目安:ランチおまかせ4,500円最寄駅:森駅から260m
TEL:01374-2-2823
住所:北海道茅部郡森町本町174-11
営業時間:12:00~14:00、17:00~22:00
定休日:火曜
本記事のリンクには広告がふくまれています。