こんにちは、焼鳥が大好きな、すしログ(@sushilog01)です。
さて、「上質な焼鳥屋さん」が徐々に増えていると感じる文京区。
Googleマップを見ていると、根津に美味しそうな新店を発見しました。
串打ち、焼きともに綺麗で、使用する山葵は紛れも無い本山葵。
期待して訪問したところ、見込みに間違いはありませんでした。
オープン(2021年4月20日)から1年も経っていないお店ながら、人気が高まるのは間違いないと感じます。
すしログ
根津「焼鳥 朱夏」の魅力とは?
「焼鳥 朱夏」さんはカウンターのみの焼鳥屋さんですが、コース一本ではなく、アラカルト対応も可能な使い勝手の良いお店です。
店内の空気は澄んでいて、ガラスには油汚れ一つありません。
街場の焼鳥屋さん(いわゆる赤提灯)ならば四の五の言いませんが、上質な焼鳥屋さんを見極めるポイントの一つは、清掃状態です。
日々清潔を保たれている職人さんは、仕込みも串打ちも抜かり無い印象です。
ご主人は控えめな性格で、他に家族連れのお客さんがいらっしゃったので、今回はマニアックな質問は控えました(笑)
なので、お名前もお伺いしていませんが、修行先は上野の名店「鳥恵」との事です。
6年ほど修業されたそうですが、もともとは焼き手ではなくフロアスタッフとして入られたのでしょうか?
当初は焼くつもりではなかった…と言った意味の言葉を漏らされていましたので、もしかして?と感じた次第です。
とは言え、焼きの技術は堂に入っています。
一部少しだけズレがあるものもありましたが、全体的な満足度は非常に高いです。
最初はワンオペだったので、それがズレに影響しているのだと思います。
間違い無く、今後更に美味しくなると感じました。
ご主人が使用する鶏は、媛っこ地鶏と信玄鶏です。
媛っこ地鶏は丸鶏の状態で、信玄鶏はパーツで仕入れているようです。
本当は秋田比内地鶏を使用されたい模様ですが、同じエリアに「焼鳥 照隅」さんがあるため配慮された模様。
焼鳥職人にも鮨職人のような礼節があるのか、はたまたご主人の性格だからかは不明ですが、ご主人の火入れからすると、結果的に媛っこ地鶏が良かったのかもしれない…と感じました。
かく言う理由は、しっとり感とジューシィさを打ち出す火入れなので、鶏の掛け合わせの品種を考えると、歯応えのある秋田比内地鶏よりもベターに感じる次第です。
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秋田比内地鶏
- ♂秋田比内鶏×♀ロードアイランドレッド
- 出荷日齢:平均165日
- 飼育方法:放し飼い
媛っこ地鶏
- ♂ホワイトプリマスロック×♀(♂シャモ×♀(ロードアイランドレッド(♂)×名古屋種(♀))
- 出荷日齢:平均80日~150日
- 飼育方法:平飼い、放し飼い
信玄鶏(銘柄鶏)
- ホワイトプリマスロック
- 出荷日齢:80日~120日
- 飼育方法:平飼い
媛っこ地鶏は丸鶏で、信玄鶏はパーツで仕入れているそうです。
なお、卓上の調味料についてもクオリティが高く、抜かり無いと感心しました。
「焼鳥 朱夏」の御料理の詳細
以下に2022年1月に頂いた御料理の詳細をご紹介します。
アラカルトでも頂けますが、幾つかのコースがあります。
ただ、串以外の御料理が付くコースは【朱夏コース】のみなので、オーダーに迷うことはありません。
朱夏コース5,000円
- 先付け
- 東京産の新鮮やさいサラダ
- バテ(レバーパテ&酒格とクリームチーズのパテ)
- 皮ポン酢
- 串6本(信玄鶏、媛っこ地鶏、野菜)
- 鶏スープ茶漬け
おまかせ串コース
- 5本コース1,600円
- 7本コース2,100円
- 10本コース3,000円
全て、媛っこ地鶏と信玄鶏を合わせたコースで、7本コースから野菜串が入るそうです。
この度頂いたお酒
- 生ハードランド 650円
- 生レモンサワー 650円
- タリスカー10年ソーダ割 850円
焼鳥屋さんでタリスカーとは嬉しいです。
しかも全体的にリーズナブル。
先付け
ジャガイモの温かいスープと糠漬け。
スープはジャガイモの粒感があり、出汁がしっかりと利いている。
スープの器は九谷焼で、器がチープでないところが良い。
笹身
しっとり、ジューシィに焼き上げていて、繊維質のほどけ方が独特だ。
凝縮された身が、ふわっと広がる感じで、魅力的。
塩はミネラル分があり、山葵も本山葵を使用している。
つくね
序盤戦につくね!?と思いきや、良い。
炭の薫香とタレの味わいが、食欲をしっかりと刺激する。
これもジューシィで、シャキシャキ食感のネギのお陰で、殊のほかサッパリだ。
焼鳥も豚カツも「塩至上主義」的な信仰があるが、タレでもソースでも調味次第では下世話ではないし、食材の味を壊すものでもない。
僕も薄味を好む人間であるが、濃淡ある方が肉は美味いものだと考える。
ハツ
血の香りが強めで、旨味もあるハツ。
むっちりした食感で、じゅわっと肉汁が滲む。
せせり
シャクシャクと気持ちの良い食感で、脂がジューシィに滲む。
旨味とともに繊維がしっとりとほどけ、印象深いせせりである。
銀杏
ホクホクと甘くもホロ苦い。
砂肝
コリッコリ且つジューシィに焼き上げている。
砂肝で着目すべき臭みは無し。
砂肝に本山葵とは初めての組み合わせだが、相性が良い。
膝軟骨
軟骨よりも穏やかな食感がリズミカルで気持ち良い。
周囲に程良く付いた脂が後を引く味わい。
そして、炭の薫香もパワフルに香り、全体的なバランスが良い串。
ミニトマト
大きい!
湯引きして皮むきしてから串打ちしている。
熱々でなく、食べやすい温度で、トマトの酸味と旨味を楽しませてくれる。
ねぎま
ふっくらとジューシィに仕上げている。
媛っこ地鶏のもも
むっちりした身は、じゃっきりとほどけてゆく。
肉の旨味と皮目の脂に、血の野趣がほのかに漂い、更に酸味もあるので複雑な味だ。
肉の個性だけでなく、火入れで印象を強めている点に着目したい。
鶉の卵 追加300円
完全に半熟で、トロットロ。
中心は温度が低い状態で提供。
皮 追加290円
さっくり切れて、脂がじゅわりと滲む。
焦げの程良い苦味が味を引き締める。
全てカリカリにせず、ぷるんと悶えて、ぱつりと切れる食感を目指している模様。
このような串打ちだ。
親子丼 850円
一見すると醤油が濃そうだが、実際にはそこまででもなく、甘みも程良い。
鶏は炭火でしっとりと焼き上げていて、薫香が漂う。
玉ねぎはシャッキリしているが、嫌み無し。
鶏スープ
胡椒の香りがしっかりと漂い、鶏のコクが強くて旨い鶏スープ。
根津「焼鳥 朱夏」の立地と雰囲気
お店は根津駅からほど近く、徒歩2分ほどの場所にあります。
外観はスタイリッシュな雰囲気で、店内も控えめの装飾で上品です。
白木のカウンターが焼鳥店としては上質で、箸も日本料理店のような細い箸であるところが素晴らしい。
このあたりに洗練を見ます。
カウンターは8席で、席の間隔が十分に取られています。
席数を確保できそうな面積ですが、コントロールできる範囲で設計されている点が好印象。
ゆったりと美味しい串に向き合うことができるお店です。
根津「焼鳥 朱夏」のお店情報と予約方法
WEB予約については、ホットペッパー経由で可能です。
現状予約なしでも入れるかもしれませんが、僕が訪問した時は満席だったので、事前予約が望ましいかと思います。
店名:焼鳥 朱夏(やきとり しゅか)
予算の目安:3,000円〜7,000円
TEL:03-5834-2554
住所:東京都文京区根津2-16-1
最寄駅:根津駅から120m
営業時間:17:30~22:30
定休日:月曜
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街場の焼鳥も上質に進化していくことを実感する、すしログ(@sushilog01)でした。
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