こちらは松山で「街の名店」とも言うべき和菓子のお店です。
市街地から離れた場所にありますが、連日完売御礼の人気っぷり。
完全手作業を貫く昔ながらの和菓子屋さんの名物は【つるの子】となります。
銘菓【つるの子】
これは恐ろしく柔らかく、ふわんふわんな手触り。
口に運ぶと、しゅわっと消えるような食感。
そして、中から黄身を模した餡がとろーんと登場。
優しい甘みを楽しませて、消え去ります。
外はマシュマロのようですが、それよりも食感や甘み、香りが上品。
中はカスタードクリームのようですが、後味が軽やか。
洋風でありながら和菓子と言う不思議なお菓子。
卵白と卵黄を駆使した銘菓と言えるでしょう。
【つるの子】には下記のようなエピソードがあるそうです。
(公式サイトより)
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つるの子は昭和初期より松山にあった老舗菓子店「ほていや」で作られていました。しかしほていやが廃業し、長らく忘れられていたお菓子でした。つるの子の味を惜しむ茶人から復活を望む依頼があり、以前その菓子店で修行されていた西岡菓子舗のご主人が試行錯誤してようやく復刻させ、ほていやに了承を取ったのち販売に至ったのでした。全国菓子大博覧会食糧庁長官賞受賞も受賞している逸品です。
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ただ、これだけのお菓子を作り出すお店なので、他のお菓子も一流の美味しさ。
【つるの子】以外の銘菓たち
【梅くずきり】
【柚子くずきり】
むっちりした食感のくずきりで、シロップの存在感もしっかり。
梅は青梅の砂糖漬けなので甘みが利いていながら香りが爽やか。
柚子は青梅よりも相対的に甘みが低いので爽やかさがひとしお。
【大納言琥珀 花かずら】【珈琲あずき琥珀】
なんと「琥珀」があり、更に変化球の珈琲味があるとは少し興奮しました。
かつて松江の桂月堂さん、新宮の松葉屋さんで頂き、共に気に入ったもので。
こちらの「琥珀」も完成度が高く、シャリッとした食感、甘み、小豆の風味が大変良いバランスです。
そこに珈琲の風味を付けるとは、果たして如何なものか…
少し不安感を抱きつつ頂いてみましたが、完成度が高く思わず笑顔。
珈琲フレイバーは粉末っぽいものが多いですが、こちらはキチッと豆の香り。
違和感無く表現されており、センスを体感致しました。
街場でこのクオリティとは、凄い。
隠れた名店ってあるんだなあと強く感じさせられました。
西岡菓子舗さんのお店の情報
西岡菓子舗(食べログのリンク)店名:西岡菓子舗(にしおか かしほ)予算の目安:つるのこ160円、くずきり250円、琥珀120円
最寄駅:南町駅から400m
TEL:089-925-5642
住所:愛媛県松山市道後一万9-56
営業時間:9:00~17:00
定休日:日曜
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