こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。
約5年ぶりと、大変久々の訪問となる観音裏の一新さん。
相変わらず渋い外観と更に渋い内観は癒やしを与えてくれました。
年季の入った白木のカウンターは磨かれており、つるんと滑らか。
それでいて、BGMはJazz。
浅草の落ち着いた一角にあって、何とも素敵な雰囲気のお店です。
久々に伺った感想としては、やっぱり旨い!の一言。
個々の仕事が堂に入っており、流石、40年にも及ぶ鮨職人道の賜物と感じ入ります。
〆る、煮る、漬けると言った、各江戸前仕事の精度が押しなべて高いのはベテラン職人ならではでしょう。
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浅草・鮨一新さんのシャリについて
浅草・鮨一新さんのシャリは赤酢をしっかりと利かせ、酸味が強いのに、酸っぱくない。
これはタネとの合わせ方が巧い為でしょう。
一般的に考えると酸味は強めなので。
塩気は強くない。
温度は素晴らしく馴染む。
独立以来、同じシャリを切られていると言うのが、親方の生き様を示しておられるように感じました。
地方の若手職人さんに伺って欲しいお店の一つです。
この度頂いた日本酒
旭川男山、日高見、田酒、菊姫
浅草・鮨一新さんの酒肴・握りの詳細について
浅草・鮨一新さんの酒肴・握りの詳細をご紹介します。
白海老
これは安定の美味しさ。
蛸
皮目のトゥルンとした食感が魅力。
単に柔らかいだけでなく、ある種「煮凝り的」な妙もある皮。
鮎の一夜干し
鮨店でこれは嬉しい…渋く季節感を楽しませてくれる。
ガリ
甘みが無く、シャープな辛味と塩気!
小鰭
小鰭が弱い真夏なのに、一貫目が小鰭とは痺れるねぇ。
しっかり〆ていながら身はしっとり。
決して「なまくら」ではなく、それでいて生っぽくない。
この塩梅は熟練職人の技。
鯵
むっちりした身から脂がぐわっと広がる。
食感より酢洗いではなく塩〆と推察したところ、正解であった。
真子鰈
昆布〆。
キリッとした味わいのシャリの昆布〆が良く合う。
鰯
銚子産。
脂がしっかり乗っており、旨い。
タイラギ
甘みがシャリの酸味に合う。
むしろシャリの酸味が甘みを引き立てると言うべきか。
香りも漂い良いバランス。
鮪赤身
漬け。
甘みが強く、味わいの凝縮感がある漬け加減。
鮪中トロ
これまた旨味の封じ込め方、引き出し方が巧い。
頂いた後に産地を伺ったところ、紀伊であった。
車海老
茹で上げで、甘い。
海老味噌を巧く活かし、旨い。
蝦蛄
香りが凄い蝦蛄!
甘みもたっぷり。
身はかなりしっとりしており、煮ツメも旨い。
穴子
笹を敷いて加熱。
とろんととろける火入れで、濃厚な煮ツメが活かす。
産地は対馬かな。
赤貝ひもきゅう巻き
赤貝のひもは旨味があり、魅力的。
磯の香りもキュウリに大変合う。
椀
肉厚な浅蜊の味噌汁。
アオリイカ
甘みがシャリの酸味に合う。
真子鰈
しっとりした昆布〆の塩梅。
真子鰈の旨味を確かに感じさせる。
海松貝
シャリの味が海松貝の甘みを殊更感じさせる。
シャクッと弾ける食感も爽快。
海胆軍艦
季節的に濃厚な味わいの海胆。
蛤
旨味が強く、肉厚な身の中に甘みも宿す。
漬け込みは意外にも深くない。
よって、煮ツメが活きる。
そして、ほどけ良い食感であるのも魅力だ。
今の東京にあって味も価格も魅力的であり、こちらのお店があって良かった!と感じます。
予約困難店やミシュラン星付き店を追うミーハー諸兄には合わないでしょうが、冒頭の通り若手職人さんや通好みの鮨好きならばヒットするお店だと確信します。
浅草・鮨一新さんのお店の情報
店名:鮨 一新(すし いっしん)
シャリの特徴:赤酢を利かせ、酸味は強めで、塩気は相対的に穏やか。温度が良好。
予算の目安:14,000円〜17,000円
TEL:03-5603-1108
住所:東京都台東区浅草4-11-3
最寄駅:TX浅草駅から600m、都営・メトロ浅草駅から1,000m
営業時間:18:00~22:00
定休日:日曜、祝日
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すしログNo. 297をリライトした記事になります。
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