こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。
本記事は「旬の魚」をご紹介する「旬魚の世界シリーズ」です。
当シリーズでは、旬の魚の魅力を鮨ブロガーならではな目線で解説していきます。
今回は「スミイカ(墨烏賊)」についてご紹介します。
すしログ
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スミイカ(墨烏賊)の基本情報と旬は?
標準和名:コウイカ(甲烏賊)
通称・別称:東京でのスミイカに始まり、香川県や徳島県でのハリイカ、愛媛県でのマイカなど
英語名:Cuttlefish, Golden cutterfish
旬:10月~3月(比較的長い)
スミイカ(墨烏賊)についてのすしログ的コメント
、晩夏から秋にかけて鮨好きを喜ばせます。
そして、スミイカこそ、イカ類の中で最も江戸前鮨に合う(と筆者が考える)イカです。
その理由はひとえに食感。
バツッと弾けるような食感は、他のイカを圧倒する魅力でしょう。
そして、食感が強くとも、繊維はすぐにほどけ、とろけゆく。
また、強い食感だけでなく上品な甘みと繊細な香りもあるので、シャリに馴染み、お互いに引き立てあいます。
甘みが強く、とろけるようなアオリイカも魅力的ですが、スミイカはシャリの味、握りの技術、包丁の技術がよりダイレクトに表れます。
食感で雄々しさ、甘みと香りで繊細さを感じられる、江戸前鮨の主役級のタネだと思います。
スミイカ(墨烏賊)の鮨における仕事(調理法)
スミイカ(墨烏賊)の鮨における仕事(調理法)は以下の通りです。
- 包丁
スミイカの味は、包丁で規定される、と感じます。
ただ硬いだけでは甘みを感知する速度が落ち、シャリとの一体化の面でもタイムラグが現れます。
そぎ切り、切り付けに加えて隠し包丁がモノを言うと思います。
控えめなタネながら、包丁仕事で魅せるとは実に粋なもんですね。
食べる時はここに注目!
鮨でスミイカを食べる時に注目するポイントはこちら!
- 食感
- スミイカらしい甘みと香り
食感の良さについては上述の通りです。折角のスミイカなのに、寝かせて甘みを立てすぎて食感が失われていては本末転倒。歯切れの良さを包丁でどう表現されており、お店のシャリと合っているか?が最大のポイントです。
そして、アオリイカに比べると甘みが弱いため、甘みを感じさせるための調味も重要です。
「塩と酢橘(もしくは他柑橘)」がオーソドックスな提供スタイルになっておりますが、果汁(もしくは皮)の使用量でスミイカを活かしも殺しもします。細かい事を言うと、塩の味も大きな影響を及ぼします。量が多くて塩辛いのは論外ですし、ミネラル分が多く旨すぎる塩もスミイカの魚味を損ねる可能性があります。
そして、最後にシャリの酸味、塩味、甘み、香りと合っているかどうか。一概に言いづらい部分もありますが、赤酢が強すぎるシャリはスミイカとの相性が余りよろしくありません。「スミイカです」と出されて、「はい、イカね」と流されている方もいるかもしれませんが、スミイカは上記の通り中々楽しむポイントが多いタネです(笑)
是非ともスミイカ定点観測をされてみると、また一つ、鮨の魅力を感じて頂けるのではないかと思います。
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