こんにちは、鮨と日本酒をこよなく愛する、すしログ(@sushilog01)です。
今回は田中酒造【カムイトノト】をテイスティングします。
これは北海道で入手したアイヌの復刻酒です!
スッキリと味わい深く、穀物の粒子がマニアックな印象を与える個性的なお酒!
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「田中酒造」さんは北海道小樽市にある酒蔵で、1899年に創業をさかのぼるので、北海道では老舗です。
代表銘柄は【宝川】ですが、今回の【カムイトノト】は一風変わったアイヌのお酒。
2015年に白老町のアイヌ民族博物館が実施していた、アイヌ文化を「ハブ」として様々なコンテンツへ繋がることを発信する『ルイカプロジェクト』のひとつとして企画されました。
これは、アイヌ民族博物館監修のもと、神々や先祖への贈り物として儀式に使われていたお酒を現代に復刻すると言う、ロマンあふれる企画です。
製品名の「カムイ」はアイヌ語で「神」、「トノト」は「酒」を意味しています。
そして、原料は稗(ヒエ)です。
それでは、田中酒造【カムイトノト】のレビューに入ります。
外観については、霞んでいて、濃いイエローゴールドの色調です。
この色合いから、味わい深さが漂っています。
混ぜてもイエローの色調が印象的です。
香りの第一印象はふくよかで、ヨーグルトと生クリームの酸味と濃厚なコクが前面に感じられます。
その後には、発酵バターや酢酸(お酢)的な香りも混ざりますが、やはり乳製品寄りの香りが際立っています。
果物由来の香りとしては、グレープフルーツと完熟パイナップルの香りが感じられます。
原料がヒエとは言え、お米(穀物)の香りが強めで、温度を落ち着かせた餅のような香りが広がります。
さらに、飲むと完熟バナナのような香りが口の中に広がります。
味わいの第一印象はやや強めですが、意外にも強すぎず、まろやかな甘味が感じられます。
なめらかな酸味と、コクを与える苦味がしっかりと味を引き締めています。
全体的には、まろやかなバランスが取れており、余韻はやや長めです。
特に、バナナとパイナップルを混ぜたような味わいが特徴的です。
混ぜるとパッと見は濃そうですが、甘味・酸味・苦味の印象はほとんど変わりません。
ザラついた穀物感からワイルドさが高まります。
「酸味が効いたどぶろく」のようです。
総じてスッキリと味わい深く、穀物の粒子がマニアックな印象を与える個性的なお酒です!
冷酒一択で頂きました。
アイヌの集落は常温でも冷えていたと想像して…(笑)
北海道産のチーズとの相性が良好で、白カビ系やミルキーなフレ系が特に良いです。
田中酒造【カムイトノト】のスペックについては、以下のとおりです。
- 醸造元(製造者):田中酒造 (北海道 小樽市)
- ブランド名:カムイトノト
- 特定名称:その他の醸造酒
- 原材料:北海道産米麹、ヒエ酵母、ヒエ甘酒
- 原料米:ヒエ、米麹
- 精米歩合:非公開
- 酵母:非公開
- アルコール度:10%
- 日本酒度:非公開
- 酸度:非公開
- 価格(300ml):1,100円
田中酒造【カムイトノト】については、小樽の酒蔵さんの店舗か、オンラインショップで購入可能です。
日本酒ペアリングの魅力を伝えていきたい、すしログ(@sushilog01)でした。
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