こんにちは、「ご当地名物」と聞くと放っておけない、すしログ(@sushilog01)です。
さて、神奈川県の綾瀬から厚木にかけての名物である【豚みそ漬】。
地域の人以外にはマイナーな名産品かもしれませんが、県指定の「かながわの名産100選」に選ばれている、由緒正しい名産品です。
すしログ
美味しいブランド豚の「高座豚」を使用した、大久保商店の【豚みそ漬】は、家庭では作れない独特の魅力があるのでオススメです。
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【おおくぼの豚みそ漬】の美味しさとは?
【高座豚の豚みそ漬】は、綾瀬市の「大久保商店」で生まれました。
高座豚ブランドの生みの親とも言える、大久保泰次氏が創業した精肉店です。
高座豚を特製味噌に漬け込んだ【おおくぼの豚みそ漬】は、ファンが多いロングセラーの商品です。
美味しさの理由は、豚肉の美味しさと、秘伝の特製味噌ダレの美味しさにあります。
原材料表記は豚ロース肉(神奈川県産)、味噌、砂糖、醤油、味醂、食塩とシンプル。
焼き上がりの見た目はこの通り。
もう見た目からしてヨダレが出ちゃいます。
炊きたての白ご飯と頂けば至福の一言です。
肉質は、みっちり、むっちりしていますが、するっとほどけて歯切れが良いです。
柔らかすぎない点が、漬け込む調理法に合っています。
サシ(脂)も多すぎず、赤身部分の旨味も楽しめます。
脂身も甘いので、危険と知りつつ箸が止まりません(笑)
禁断の味です。
翌日フィットボクシングをやれば良いか…と完食しますが。
特製の味噌ダレは甘みの塩梅が良く、甘すぎて大味になっていることはありません。
上品すぎず下品すぎず、丁度良い甘さです。
ちなみに、添加物(化学調味料、発色剤、結着剤、防腐剤、増量剤)は完全に不使用です。
無駄な味付けを行っていないので、コクがある味噌ダレに漬けても、豚肉の美味しさを楽しむことが可能なのです。
【おおくぼの豚みそ漬】の美味しい食べ方
メーカーいわく、「製造から7日目が、ほどよい漬かり具合で食べごろ(ごはんが進む進む)」との事です。
そして、「7日以降になると味が強くなるので酒の肴によく合います」との談。
実際に試してみましたが、1週間でも辛くならない点に、味噌ダレの完成度が高い事を実感します。
薄切りの肉もしっとりさを保っていて、みっちり食感の厚切りのものと異なる魅力があります。
焼きたてでも勿論美味しいのですが、【おおくぼの豚みそ漬】はお弁当でも抜群に美味しいです。
冷めたご飯との相性が抜群なので。
また、食感も硬くならず、美味しいです。
硬いと言えば硬いのかもしれませんが、冷めてもしっとり感があり、繊維がみっしりほろりとほどけるので、お米と一体化するように感じます。
なので、新米のコシヒカリではなく、つや姫やゆめぴりか、新之助などを用い、パラっと炊くのがオススメです。
焼き方のコツ
また、焼き方についてもワンポイントあります。
説明書によると、「肉についている味噌を箸でさっと取り除き、フライパンにアルミ箔を敷いて少量のサラダ油を入れ、ふたをして中火でじっくり焼く」とのこと。
これは「なるほど」と感じました。
フライパンで焼くと火加減が難しく、焦げ付く可能性があるためです。
焦がさずに柔らかく焼くためには、有効な方法だと思います。
ただ、香ばしさも付けたいのが人情でしょう。
その場合は、少し手間が増えますが、仕上げに高温の油でサッと焼くのがオススメです。
一粒で二度美味しい!つけダレの利用法
そして、【おおくぼの豚みそ漬】が美味しいのは、タレを他のお肉に転用できるところです。
豚肉からこそげ取って集めると、1回分は確保できます。
もちろん豚肉を漬け込んでも美味しいのですが、「高座豚」には中々勝てないので、鶏もも肉で作るのがオススメ。
タレを揉み込み、1〜2日寝かせます。
こんがり焼くと、豚肉とは違った美味しさを味わえます!
ご飯に乗せて、海苔と青ネギと合わせると抜群に美味しいです。
幾つかの調味料を試してみましたが、【信州みそ屋の生七味】と一緒に頂くのがオススメです。
この生七味は香りが大変良く、味噌も使用されているので味噌漬けとの相性が抜群です。
「大久保商店」とブランド豚「高座豚」について
「高座豚」は、神奈川発祥の豚の優良種です。
今ではあまり知られておらず、下手すると「三元豚」の方が有名かもしれませんが、かつては薩摩黒豚と並ぶブランドと言われました。
ちなみに、「三元豚」をブランド豚のように謳う飲食店もありますが、実際は「3種類の品種を掛け合わせた豚」と言う意味でしかありません。
美味しい「三元豚」を見つけるならば、飼育環境を調べるのが良いと思います。
「高座豚」は肥育が難しいことから、「幻の豚」と言われるようになりました。
「高座豚」は小型で肉量が少なく、病害に弱いうえ、生育期間も長いため、1950年代後半から大量生産・大量消費の高度成長時代に入り、生産が敬遠されてしまったそうです。
その結果、1970年代半ばにはほぼ絶滅し、「幻の豚」になったのです。
現在の「高座豚」は交配によって改良された品種で、厳密には「新生高座豚」です。
大久保泰次氏を始めとする農家の方の相当な苦労の末に開発されました。
その結果、再びブランド豚として評価を確立することに成功した次第です。
生産農家が限られるため流通量が少なく、精肉としては流通が限られているのが「高座豚」。
ほとんどの高座豚は、ごく一部の飲食店に卸されるのみで、他はハム、ソーセージ等の食肉加工品で流通しています。
「高座豚」は、実は希少性が高いのです。
味の美味しさは先にお伝えした通りですが、科学的にも脂身のコレステロールが少ないこと、旨味(遊離アミノ酸)が豊富に含まれていることも証明されています。
苦労の甲斐と美味しさがあって、「かながわの名産100選」にエントリーされたのでしょう。
まとめと【おおくぼの豚みそ漬】を入手する方法
【おおくぼの豚みそ漬】は「素朴」と言えば確かにそのとおりなのかもしれませんが、妙に後を引く味わいです。
時が経ち「また食べたいな…」と味を思い出します。
これは、良い肉と良い味付けを行っている証でしょう。
無添加な点にも豚肉を愛する生産者さんの気持ちを感じます。
すしログ
【おおくぼの豚みそ漬】は綾瀬市の実売店以外では、楽天のショップページより入手できます。
【おおくぼの豚みそ漬】6枚入り、10枚入り
あるいは、ふるさと納税の返礼品にも選ばれています。
マイナーながらに美味しい名物に出会えると嬉しくなる、すしログ(@sushilog01)でした。