これでアナタも中華料理マスター!?『よくわかる中国料理基礎の基礎』

こんにちは、18歳の頃からレシピ本に100万円以上使っている、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)です。

日本人なら、ほぼ全ての人が大好きな中国料理。

文字通り老若男女が好きな理由は、バリエーション豊かな味ゆえだと思います。

そして、その味を生み出す数々の調理法は非常に独特です。

日本料理を始めとする他の国の料理には無い調理法が非常に多いので、素人も中国料理以外のプロも網羅的な書籍を一冊持っておくと、自分の味を格段に広げる事が可能だと思います。

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『よくわかる中国料理基礎の基礎』の魅力ポイント

【魅力ポイント】

  • 中国料理の基本的な技法の大半をカバーする網羅性
  • 素人では知り得ない中華料理の裏側を知ることができる
  • 中華料理が更に好きになる

【この本がピッタリな方】

  • 本格的な中華料理を作るのが好きな人
  • 家でレストラン級の中華料理を作れるようになりたい人
  • 中華料理の知識を増やしたい人
  • 和食、イタリアン、フレンチなどの他ジャンルのプロ料理人

『よくわかる中国料理基礎の基礎』のご紹介

著者の吉岡勝美さんは「料理界の東大」を掲げる辻調理師専門学校の中国料理主任教授です。
辻調卒業後は香港で修業されたので、中国料理の領域は広東料理。

そのため本著は広東料理と点心の記述が多いものの、「料理レシピ」だけでなく「中国料理の調理技術」に多くのページを割いている本なので、中国料理全体を知れる一冊となります。

プロ向けのレシピ本なので求められるレベルは正直なところ高く、文量も多めですが、キッチリ押さえれば素人でも再現性が高く、大変勉強になる名著です。

中華料理が好きな人ならば、作らない人でも持っておいて損はありません。

また、レシピを見て作ると言うよりも中国料理の技法を知る・学ぶと言う利用方法でも、十分元を取れる内容です。

ここまで網羅的な大著を作れるのは、流石、辻調理師専門学校と柴田書店のタッグだなあ…としみじみ感じます。

個人的に特に好きな項目は、中華包丁の使い方と自家製調味料の作り方のページです。

ご存知の通り中華料理人は中華包丁一本で多様な切り方を表現します。

骨付き肉の分断から繊細なカービングまでこなすとは凄い。

日本料理と同じく、薬味の切り付けが繊細な料理人は、腕が立つと判断できます。

本著を読めば中華で重要な水平切りや蛇腹切りなども習得できるので、 中華料理好きならば感涙モノかと(笑)

また、僕は基本的に中華料理は合わせ調味料は自家製するものと考えています。

なので、XO醤まで知れる本著は本当に素晴らしい。

XO醤の作り方はネットでググっても出てきますが、完成度が段違いでした。



『よくわかる中国料理基礎の基礎』から御料理をご紹介

まずはお話の流れから【XO醤】です。

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高級な乾物系食材を使うので、失敗できないのが【XO醤】。

しかし、このレシピならば誰でも美味しい【XO醤】を作れるかと思います。

材料を集めるのにコストが掛かりますが、市販品を買うよりも遥かに安いです。

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また、自分で食材の食感や油の量を変えられるので、しっとり上品な【XO醤】を実現できます。

中華料理マンガの怪作『鉄鍋のジャン』で主人公が「料理人なら自分専用のXO醤を持っていて当然だ」と不敵な笑顔とともに言い放って、肉用、海鮮用、野菜用など複数のXO醤を取り出す「んなアホな!」なシーンがありますが、実現できますw

蛎油牛肉(牛肉のオイスターソース炒め)

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「上漿(シャンジャン)」を用いることでメチャクチャ美味しく作れます。

調味料、卵、片栗粉、油を順に馴染ませる技法ですが、ハナマサの安い牛肉が上質な味わいに化けます(笑)

他にも、【蜜汁排骨(スペアリブの焼き物)】や【清蒸鮮魚(魚の蒸し物、広東風)】と言ったお馴染みの広東料理を結構簡単に作れます。

そこそこ気合は必要ですが、レシピを見ると、思ったほど難しくない事に驚かされます。

まとめの一言!

中国料理好きならば作る人も作らない人も持っていて損の無い一冊!



書籍の情報

書名:よくわかる中国料理基礎の基礎

著者・編集:吉岡 勝美

出版社:柴田書店

発行:2007年4月

頁:272ページ

本体価格:5,200円

レシピ数:

【目次】
◎切る
◎鍋(グオ)―― 鍋をふる、あおる
◎道具を使う
◎のばす
◎下準備
◎下加熱
◎仕上げ
◎吊湯(ティャオタン) ―― スープをとる
◎煎(ヂェン) ―― 煎り焼く
◎炒(チャオ)―― 炒める
◎炸(ヂャー)―― 揚げる
◎焼烤(シャオカオ)―― 焼く
◎蒸(チョン) ―― 蒸す
◎煮(ヂュウ)―― ゆでる
◎焼(シャオ)―― 煮込む
◎拌(パン)―― 和える
◎抜絲(パースー)
◎凍(トン)―― 固める
◎包子(パォヅ)―― パオズ
◎餃子(ヂャォヅ)、団子(トワンヅ) ―― 餃子・団子
◎焼売(シャオマイ)、餛飩(フントゥン)、春巻(チュンヂュエン)
◎酥餅(スゥピン)―― パイ・タルト
◎糕(ガオ)―― 蒸しカステラ、もち
◎甜湯(ティェンタン)―― 甘い汁もの
◎小吃(シャオチー) ―― 小さな料理
◎麺粉(ミェンフェン) ―― 麺、ビーフン
◎ 飯(ファン)―― ご飯

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