こんにちは、琵琶湖と湖魚が大好きな、すしログ(@sushilog01)です。
さて、僕は今までにメインサイトの「すしログ」で、数々の鮎のお店や琵琶湖周辺の名店をご紹介してきました。
食べ歩きの経験から感じたことは…
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食べれば食べるほど魅力にハマり、特に琵琶湖は固有種が多いので超楽しいです。
しかし、京都や大阪ならまだしも、他の都市部ではなかなか頂けないのが残念なところ。
てっきり買うのが難しいと思っていたところ、なんと、食べチョクで生産者さんを発見!!
しかも、天然モノの小鮎(1kg)が2,400円〜2,600円と超リーズナブル!
これは買わない手はないなと瞬時にポチったわけですが、期待を遥かに超える満足度でした。
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そして、色んな料理に使えるので超楽しい。
数多くの小鮎料理なんて外食ではなかなか楽しめないので、頂いて本当に良かったです。
小鮎は調理しやすくて美味しいので、その魅力を伝えるべく、本記事を書きました。
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朝どれの鮮度が高い状態で冷凍されているので、いつでも美味しい小鮎を食べられます。
・鮮度が良い!
・成魚の鮎よりも調理しやすい!
・和風、洋風どんな料理にも合わせられる!
タップできる目次
琵琶湖の「小鮎」とは?
琵琶湖の「小鮎」は姿を見ると小さいので、みんな「稚鮎」だと思います。
しかし、実はそうではありません。
「小鮎」は成長しても10cm程の鮎で、琵琶湖特有の鮎なのです。
「小鮎」は小さいまま産卵する、ちょっと変わった鮎です。
琵琶湖の小鮎は、「冬に生まれ、初夏に旬を迎え、秋には命の炎がすっと消えてしまう」鮎。
この言葉は商品に同梱されていた中村水産さんの手紙に記載されていました。
はかなく美しく、物哀しいけど、それだからこそありがたく美味しく頂きたいと思わせる、素敵な言葉だと思いました。
琵琶湖には数多くの固有種が生息しています。
中でも「琵琶湖八珍」と呼ばれる魚介類が最も有名で、それらは以下の魚たちです。
- ビワマス
- ニゴロブナ
- ホンモロコ
- イサザ
- ゴリ
- スジエビ
- ハス
- コアユ
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いずれも美味しく、琵琶湖の淡水魚ってこんなに美味しいんだ!と気づかせてくれる魚たちです。
「小鮎」の味わいとは?
さて、気になる小鮎の味わいについて。
調理的にも楽ちんなのが、下ごしらえが不要で、内臓や骨ごと食べられる点です。
ウロコがごくごく細かくて滑らかなので全く気にならず、皮や骨も柔らかいところが特徴です。
大きな(皆さまが一般的に想像する)鮎に比べると、鮎特有の香りや肝の苦味が弱いところも持ち味です。
しかし、だからと言って鮎らしさはバッチリ楽しめて、様々な調理方法で鮎の美味しさを伝えてくれます。
鮎に苦手意識を持っている人でも、天ぷらや山椒煮あたりを食べれば、「あれ??美味しいじゃん!」とイメージを変えてくれるのが、小鮎の魅力です。
「小鮎」の旬はいつ?
旬は長く取ると「3月~8月」と言われますが、春には稚鮎も含まれるため、夏が「旬の旬」と言えます。
琵琶湖の鮎漁自体は12月頃にエリ(定置網)で解禁され、2月ころまで獲れる稚魚は「氷魚」と呼ばれます。
美しい名前の由来は、身が氷のように透き通っているためです。
お料理ではサッとゆがいて出されることが一般的です。
一時期は琵琶湖におけるブラックバスの急増とスポーツフィッシングの影響で漁獲量が激減しましたが、今は回復基調にあるようです。
そして、3月下旬から琵琶湖伝統的漁法の「オイサデ網漁」や「小糸(刺網漁)」、「梁」など様々な漁法が開始されます。
暖かくなるに従い小鮎の漁が本格化します。
鮎は琵琶湖の漁業において、漁獲高の半分近くを占めるそうです。
経済を支え、味わい的にも皆から愛される魚、それが琵琶湖の鮎・小鮎です。
9月~11月の産卵期には捕獲が禁止され、サステナビリティ(持続可能性)が考慮された漁法をされています。
琵琶湖の「小鮎」を使った料理をご紹介!(レシピ付き)
さて、そろそろ味が気になってきたところかと思います。
なので、この度作った料理を、レシピ付きでご案内します!
なお、小鮎は届いた直後に水洗いするのがオススメです。
これだけで味(香り)が大きく変わります。
小鮎の天ぷら
まずは定番の天ぷらです。
生産者の中村水産さんも「個人的に天ぷらと塩が最強」とおっしゃっています(笑)
小鮎は170℃の米油でサクッと揚げます。
衣が色づく前に引き上げて問題ありません。
そっちの方がジューシィに仕上がりますし、鮎の天ぷらがこんがり色づいていると下品に見えますので。
そして、大切なポイントは塩。
美味しい塩を使うだけで味が段違いに変わります!
小鮎の塩焼きを使った鮎めし
【鮎の塩焼き】は高い技術が必要ですが、小鮎の場合、ノースキルで焼けます。
ザックリと振り塩をして、魚焼きグリルで焼くだけ。
そして、別途出汁醤油(または醤油+酒+味醂)で炊いたご飯に乗せて、5分ほど蒸せば鮎めしの完成です。
小鮎は骨が柔らかいので、混ぜてしまってオーケーです。
鮎の香りと旨味、ホロ苦さに満ち溢れた至高のご飯の出来上がりです。
土鍋は同じく滋賀県の傑作、一志郎窯の味事飯鍋です!
お米も同じく滋賀県の「みずかがみ」です!(▼いつも購入しているショップ)
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小鮎の山椒煮(佃煮)
小鮎は繊細な魚なので、移送の過程でどうしても割れてしまうものがあります。
なので、そういった小鮎は取り分けて、山椒煮などの佃煮にするのがオススメです。
【材料】
- 小鮎 350g
- 山椒の葉 or 実山椒 好みの量
- 濃口醬油 70ml
- 日本酒 70ml
- ハチミツ 大さじ2~3
- 味醂 30ml
【作り方】
- 鍋に濃口醬油、日本酒、ハチミツを入れて中火で穏やかに沸騰させる
- 沸騰したら小鮎を優しく投入していく
- 強火にして、再沸騰したらコポコポする程度の火加減(弱めの中火~弱火)で炊く
15分~30分経ち、小鮎が引き締まってきたら山椒を入れる - 煮詰まってきたら、仕上げに味醂を掛けて、鍋を回転させながら水分を飛ばし、照りを出す
煮汁が絡んだら完成!
作るのは簡単ですが、少し時間がかかるので、2人家庭なら350gほど一気に作るのがオススメです。
3~4人家庭なら500gくらい作っても良いと思います。
その場合、調味料を1.4~1.5倍にすれば問題ありません。
ご飯との相性が抜群です!
朝から至福のご飯を食べられます。
小鮎のコンフィ
コンフィも山椒煮と同じく「少し時間がかかるけど、作るのはメチャ簡単」な美味しい料理です。
鮎やサンマなどをコンフィにする場合は5~6時間かかるのですが、小鮎ならば1時間で大丈夫です。
【材料】
- 小鮎 食べたい数
- EXVオリーブオイル 小鮎がひたひたになる量
- 塩 小鮎に軽くまぶす程度の量(鮎の重量の1.3%弱)
- ニンニク 1~2個
- チャイブ(無い場合は浅葱など) 少々
コンフィにはローリエなどのハーブを入れることが一般的ですが、小鮎の香りをマスキングしてはもったいない。
鮎は「香魚」と書く通り、香りを楽しむものなので!
なので、ニンニクもハーブも控えめにした方が美味しいです。
【作り方】
- 小鮎に塩を振り、30分ほど冷蔵庫に置く
- 出てきた水分をふき取り、耐熱容器に敷き詰める
- EXVオリーブオイルを掛け、ニンニクとチャイブを振りかける
- 110℃に温めたオーブンで60分加熱する
他の食材よりも遥かに簡単です。
クラッカーに乗せるだけで美味しい酒肴の完成です。
小鮎のピュレとコンフィのパスタ
そして、鮎を使用する西洋料理の最高峰は、個人的にパスタだと思います。
小鮎で作ったピュレをパスタに絡め、コンフィを合わせたパスタです。
濃厚なピュレで小鮎の肝の旨味をたっぷりと楽しめます。
ただ、飽きが来ないよう、レモン汁を絡めたキュウリを添えています。
鮎の香りは「キュウリ香」と表現されるくらいなので、相性が抜群です。
【小鮎のピュレの作り方】
- EXVオリーブオイルを温めて、ニンニク1〜2かけを炒める
- ニンニクが色づいたら鮎を入れて、弱火で炒める
崩れるけれどピュレにするので気にしない! - コラトゥーラ(魚醤やナンプラーでも可)、黒胡椒で味を整え、ミルサーでピュレにする
- ピュレとジェノベーゼを混ぜて完成
ジェノベーゼは多すぎるとジェノベーゼ味になってしまうので、小鮎の香りを失わない量がベターです。
ちなみに、こちらのミルサーがあるとピュレ作りが超簡単です。
愛用しているコラトゥーラ
【パスタの作り方】
- キタッラかブカティーニなどのパスタを表示時間マイナス1分で茹でる
- EXVオリーブオイルを温め、ピュレを混ぜ、茹で汁を加えてソースを作る
- 茹で上がったパスタとソースを絡め、グラナパダーノを混ぜて完成
ソースが濃厚で、仕上げにチーズを使うので、乳化させる必要はありません。
コンフィ自体は繊細なので、温めた後に優しく盛り付けます。
キタッラかブカティーニなどのパスタを選ぶ理由は、ソースが絡みやすくてパスタ自体が美味しいからです。
また、めったに作らないパスタソースなので、パスタ部分も特別感があった方が良いですよね。
小鮎のオープンサンドイッチ
片栗粉で揚げて、焼いたパンに乗せるだけです。
揚げ油の温度は天ぷらと同じく170℃。
カラッと上がったら、油を切って、ハーブソルトをかけます。
薄切りにした玉ねぎやキュウリの上に乗せて、ブラックペッパーをかけて頂きます。
ハーブソルトはクレイジーソルトのような香りが強すぎるものはオススメしません(笑)
小鮎は和風はもちろん、洋風料理にもバッチリ使えるので、超便利です。
淡水魚界のユーティリティプレイヤーですね。
琵琶湖の漁師・中村水産さんの魅力
中村水産さんは滋賀県の高島市マキノ町と言う場所の漁師さんです。
マキノは日本で珍しいカタカナの行政区で、古くから続く漁港「海津」があります。
沿岸には江戸時代から残る船着き場があり、琵琶湖の中でも風光明媚なエリアです。
僕が大好きで、日本トップクラスの料理店である湖里庵(魚治)さんもあります。
https://sushi-blog.com/entry/shiga-korian
https://sushi-blog.com/entry/2020-01-27-210541
中村水産さんはマキノで3代続く漁師一家で、現在は1985年生まれの3代目がご両親と奥さんとともに漁業をされています。
漁業だけでなく、食育の取り組みとして出張料理教室を開いたり、様々なイベントを開かれたりしています。
漁法のご紹介を見ると、極めて丁寧に魚を扱っていることが分かります。
小鮎は夜中に網を仕掛けて、明け方に出荷の準備をされているそうです。
その理由は、朝日によって小鮎の鮮度が落ちてしまうからとのこと。
そして、網から小鮎を外す作業も完全に手作業。
柔らかく、繊細な魚なので、丁寧に、しかし素早く作業を行い、ここでも鮮度を落とさないよう工夫されています。
水草や違う魚も混ざるそうですが、商品には一切混在しておらず、大変丁寧により分けていることが分かります。
そのような手間を掛けて魚の鮮度を重視されているので、梱包もバッチリです。
発泡スチロールを開いた瞬間に冷気が漂い、キラキラした小鮎の目に期待が高まります。
滋賀の道の駅に行くと小鮎が売られていますが、結構ザックリと売られていることもあるので、産直通販でこのクオリティは大変ありがたいです。
中村水産さんはビワマス(同じく琵琶湖の固有種の高級魚)も扱っておられ、神経締めで処置されているので、次回試してみたいと思います。
まとめと購入サイト
さて、小鮎の魅力は伝わりましたでしょうか?
シーズン限定の魚なので、手に入らない時期の方が長いのがネックですが、だからこそ旬に食べる喜びがあります。
当ブログ記事を見て、料理のアイディアがひらめいた人は、是非ともオリジナル料理を作ってみてください!
料理のポイントは、小鮎の香りと苦味を活かすことです。
その点を押さえれば、創作料理でもきっと美味しくなると思います。
中村水産さんの小鮎は食べチョクより入手可能です。
食べチョクユーザーにオススメの食材まとめ記事もご覧ください。
これからも琵琶湖と湖魚の魅力を伝えたい、滋賀県好きのすしログ(@sushilog01)でした。
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