こんにちは、鮨と日本酒をこよなく愛する、すしログ(@sushilog01)です。
さて、本ブログでは「酒ディプロマ(SAKE DIPLOMA)攻略マニュアル」と銘打って、ソムリエ協会が発刊するテキストの重要情報をまとめてきました。
テキストには主要生産地の情報がたっぷりと載っているため、勉強のかなめになります。
ただ、漫然とまとめても面白くないので、一般の人も楽しんで頂けるように書いたのが本記事です。
都道府県ごとの日本酒の特徴を知りたい方にオススメです!
また、すしログらしく、食の情報も盛り込んでいます。
今回は青森県の日本酒造りについて解説します!
本記事は、最新情報を得るたびに追記して、より良い内容を目指します!
青森県の概要
- 日本酒生産ランキング:全国20位
- 酒蔵(清酒免許場)の数:23蔵(全国34位)
- 特定名称酒の比率:73%(全国14位)
- 酒造好適米生産ランキング:全国16位
- トップ3の酒米:華吹雪、華想い、豊盃
- 代表的なオリジナル酵母:まほろば華酵母
- 有名な銘柄:田酒、陸奥八仙
- 全体的な特徴:濃醇辛口
全都道府県の概要についての記事はこちら!
※本記事の情報は『SAKE DIPLOMA教本〔Second Edition 2020年3月〕』に基づきます
タップできる目次
青森県の日本酒造りの特徴
青森県は、東北6県の中では酒蔵の数や生産量が最小ですが、酒質の高さに定評があります。
伝統的には「濃い味噌に合う濃醇で、しっかりした酒質」でしたが、最近はイカやホタテに合う「穏やかな酸味で綺麗なタイプ」のお酒が人気です。
太めの酸味と厚みのある味わいのお酒に加えて、奥入瀬渓流や白神山地の湧き水など水質の高さが影響し、クリアな酒質のお酒が多いと言われます。
冬場は気温が低いため、日本酒造りには好環境の県です。
酒蔵は、冬場に積雪が多い城下町の弘前エリア(津軽地方)と、冬場に晴天が続く商業都市の八戸エリア(南部地方)に大別されます。
青森県の生産量と酒質について
青森県の日本酒生産数量は3,863キロリットルで、全国20位でした(2017年)。
特定名称の比率は73%で、全国平均が42%なので、非常に高い割合になっています(全国14位)。
青森県の酒蔵は、普通酒から高品位なお酒への路線変更が早かったと言えます。
青森県では、お酒だけでなく酒造好適米の生産も豊富で、1,418トンで全国16位になっています。
しかも、県オリジナルの酒米が主力という点がスゴい。
「華吹雪」が70%で、他の「華想い」と「豊盃」を加えてほぼ100%になります。
なので、酒造りは県産のお米でまかなっていて、「酒米自給自足タイプ」の県と言われます。
青森県の日本酒造りの歴史
青森県には、江戸時代から続く酒蔵が多数あります。
- 竹浪酒造店 1645年
- カネタ玉田酒造店 1685年
- 丸竹酒造店 1686年
- 六花酒造 1719年
- 八戸酒造 1775年
- 盛田庄兵衛 1777年
- 八戸酒類 1786年
津軽エリアでは、江戸時代初期に大規模な治水工事と新田開発が行われ、お米の生産量が拡大。
そこで、余剰米を使ったお酒造りが発展しました。
江戸時代中期には、なんと弘前藩(通称・津軽藩)だけで200軒もの酒蔵が存在したそうです。
一方で、南部エリアでは、元禄時代(1680〜1709年)に酒造りが進歩しました。
発端は、東廻り航路の開発。
近江商人が海路で八戸にやってきて、上方の優れた酒造技術をもたらしたそうです。
明治時代に入ると、弘前で「純粋酵母醸法」が開発されました。
これは酒母(醪)を使わず、短期間でお酒を造る画期的な方法です。
さらに、冷却器を用いて一年中酒造りを行う「四季醸造」も生まれました。
醸造のために水力発電所を作るなどの努力のおかげで、弘前の酒造りは東北随一と呼ばれました。
しかし、あえなく戦中、戦後に酒造りは衰退…
残念ではありますが、近年、青森県産業技術センターの弘前工業研究所の酒造研究は多くの功績を残しています。
オリジナルの酵母「まほろば夢酵母」を開発し、華酵母、吟酵母、醇酵母、芳酵母のシリーズ展開をしています。
【酒ディプロマ対策!】200字まとめ
対策を兼ねて、200字以内でまとめてみました。
青森県の酒造りは、伝統的には「濃醇で、しっかりした酒質」であるが、近年「穏やかな酸味で綺麗なタイプ」のお酒も人気を博している。江戸時代から続く酒蔵が多く、津軽エリアでは大規模な治水工事と新田開発によって、南部エリアでは東廻り航路に伴う近江商人の伝来によって、酒造りが活発化した。近年では「まほろば華酵母」の開発や、「華吹雪」など県オリジナルの酒米開発が盛んであり、酒米は自給自足タイプである。
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青森県の日本酒ランキングとオススメのお酒
「SAKETIME」さんによると、青森県の人気ランキングは以下のとおりです。
- 田酒:西田酒造店
- 陸奥八仙:八戸酒造
- 豊盃:三浦酒造店
- 善知鳥:西田酒造店
- 陸奥男山:八戸酒造
- 鳩正宗:鳩正宗
- 喜久泉:西田酒造店
- 六根:松緑酒造
- どぶろっく:八戸酒造
- 外ヶ濱:西田酒造店
ワンツーが有名な田酒、陸奥八仙であるだけでなく、西田酒造店さんと八戸酒造さんの他のお酒も多数ランクイン!
逆に言うと、他の酒蔵さんのお酒を発掘する楽しみがある県かもしれません。
八戸酒造(駒井酒造店)さんは酒蔵見学をさせて頂いたことがあり、以後、愛飲しています。
飲んだことがある青森県の日本酒の記事
そして、本ブログで紹介しているお酒はこちらです。
西田酒造店【田酒 Micro bubble(マイクロバブル)】
オススメの日本酒は、どんどん追記していきます。
青森県の郷土料理とオススメの飲食店
青森県の郷土料理で僕のオススメは、以下のとおりです。
- イカ飯
- いちご煮
- ホタテ料理
- 桜鍋と馬刺し
- じゃっぱ汁
- せんべい汁
海胆を温かい汁で頂く【いちご煮】は、青森屈指の豪華郷土料理で、お酒にピッタリです。
【タラのじゃっぱ汁】も、いかにも濃醇なタイプの日本酒に合う味わいです!
また、南部エリアに行くと、【馬刺し】や【桜鍋】などの馬肉文化もあり、面白いです。
最後に、忘れてはならない郷土料理が【せんべい汁】です!
僕も最初は「えっ、せんべいをおかずとして、しかも汁料理で食べるの??」と意表を突かれましたが、現地で食べて魅力を実感しました。
汁用のせんべいは、良きアテになります。
そして、オススメ&これから訪問したい「日本酒が美味しいお店」は、こちらです。
- 津軽割烹 未来(青森市)
- 居酒屋ふく郎(青森市)
- ばんや(八戸市)
- サバの駅(八戸市)
- 千陽(八戸市)
- ほむら(八戸市)
- 南部もぐり(八戸市)
- すみ さけ みなみ(八戸市)
- 東寿し(下北市)
旅と日本酒は切っても切り離せない!と実感する、すしログ(@sushilog01)でした。
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