こんにちは、鮨と日本酒をこよなく愛する、すしログ(@sushilog01)です。
今回は福司酒造【フクツカサ、山廃仕込み、未完成。】をテイスティングします。
なんと、北海道で栽培された山田錦のお酒です!
(山田錦の北限は今まで青森でした)
★全国6,000軒以上を食べ歩く食好き
☆食べログTOPレビュアー、TVに8回出演
★「すしログ」のTwitterにて幅広い情報を発信中
☆インスタアカウントは酒ログでコンパクトに情報発信
★すしログの公式LINEにて定期的にイベントを企画
☆すしログnoteで鮨・グルメに関する記事を執筆
タップできる目次
福司酒造【フクツカサ、山廃仕込み、未完成。】のテイスティングノート(レビュー)
冒頭の通り、北海道で栽培された山田錦の日本酒は非常にレアです。
北海道では山田錦の栽培は寒くて不可能と言われていました。
実際に、栽培の北限は青森県で、北海道では耐冷性のある酒米が開発されてきた経緯があります。
しかし、芦別市の加藤農場が栽培に成功したことで、最近「北海道産の山田錦」が注目されています。
福司酒造さんの【フクツカサ、山廃仕込み、未完成。】の正式発売は、2023年の3月を予定しているそうです。
今回は2022年の試験醸造酒を北海道の特約店で入手しました。
それでは、【フクツカサ、山廃仕込み、未完成。】のレビューに入ります。
【フクツカサ、山廃仕込み、未完成。】の色合い
外観については、クリスタルがかったやや淡いイエローの色調で、柔らかなとろみが印象的です。
【フクツカサ、山廃仕込み、未完成。】の香り
香りを取る前から、黄色リンゴやメロンなどの華やかな香りが漂います。
そして、実際に香りを取ると、黄色リンゴに青青しい香りが混ざります。
アカシアを思わせる華やかさから、シュッとしたヒノキ香に移る変化が面白い。
石灰系のミネラル香も強く、リンゴ以外のフルーツ香は洋ナシや白桃などが強く、軽いメロン香も混ざります。
含み香は白玉粉からの生クリームを感じ、まろやかに遷移。
山廃仕込みのお酒ですが、生クリームのコクや甘さを感じさせるところが生酛っぽくあります。
【フクツカサ、山廃仕込み、未完成。】の味わい
やや強いアタックで、ふくよかな甘味に優しい酸味が混ざります。
そして、旨味を伴った苦味が強いです。
強い甘味をすぐに苦味が覆いかぶさり、それでいて、まろやかな印象が続き、キリッとした苦味でフィニッシュ。
香り酵母を用いた山田錦の日本酒としては軽めの印象です。
例えるなら「フルーツ香のあるシロップ」的もしくは、「フルーツポンチのような味わい」です。
磨きは50%ですが、純米吟醸ではなく特別純米を謳う理由は、香りよりも味わいの強さを打ち出したい意向なのかもしれません。
結論としては、「山田錦らしさ」も、「山廃らしさ」もなく、独特な味わいの山田錦のお酒です。
兵庫県の山田錦を使ったお酒とは大きく異なります。
酒屋さんで「北海道の山田錦」と聞いて想像したよりもボディがあります。
そして、酸味が非常に弱い点が意外でした。
福司酒造【フクツカサ、山廃仕込み、未完成。】と合う料理・食べ物は?
酒蔵さんのオススメは、マスカルポーネチーズ、鶏の塩麹漬け、鰆の西京焼き、生ハムメロン(赤肉)とのことです。
僕は鹿児島県産の地鶏のタタキと合わせましたが、悪くない組み合わせでした(笑)
地鶏の強いコクをお酒の苦みがキリッと流しつつ、酸味が調和する印象です。
福司酒造【フクツカサ、山廃仕込み、未完成。】のスペック・蔵元データ
福司酒造【フクツカサ、山廃仕込み、未完成。】のスペックについては、以下のとおりです。
- 醸造元(製造者):福司酒造(北海道釧路市)
- ブランド名:フクツカサ、山廃仕込み、未完成。
- 特定名称:特別純米
- 原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)
- 原料米:北海道芦別産山田錦
- 精米歩合:50%
- 酵母:
- アルコール度:15%
- 日本酒度:±0
- 酸度:1.3
- 価格:720ml・2,310円
福司酒造【フクツカサ、山廃仕込み、未完成。】の入手方法
福司酒造【フクツカサ、山廃仕込み、未完成。】について、試験醸造商品なので、現在一般入手することが難しい状況です。
気になる方は、2023年の一般発売をお待ちください!
テイスティングの技量を上げて行きたい、すしログ(@sushilog01)でした。
本記事のリンクには広告がふくまれています。