こんにちは、スパイスを最低30種類は常備する、すしログ(@sushilog01)です。
今回ご紹介するスパイスは、ちょっと…いや、結構マニアックです。
その名はズバリ、馬告!
すしログ
しかし、今後脚光を浴びることは間違いないのでは!?と期待している、大変魅力的なスパイスです。
爽やかな香りがクセになるはず。
本記事を最初に書いたのは2020年7月ですが、その後4種類の馬告を食べ比べして、馬告経験値を高めました。
ついては、最強クラスに美味しい馬告をご紹介したいと思います。
ちなみに、馬告は中華料理を作らない人でも使い勝手の良いスパイスです。
和食にも使えますし、お菓子作りにも使えます。
是非とも興味本位で使ってみましょう!
・マイベスト馬告はカネカサンスパイスの馬告!
・香りが最も良く、特有の苦味が非常に少ないところが特徴
タップできる目次
馬告とは?その魅力について
馬告
とは、中国、台湾で使用されるスパイスの名前です。
最も特徴的な点は香りで、爽やかな柑橘系の香りを楽しませてくれます。
よく例えられる香りはレモングラス。
見た目がハードそうな黒い実ですが、実際の香りは柑橘みたいに爽やかと言うのが面白いですね。
ちなみに、レモングラス(葉)は乾燥モノだと香りが弱くなりますが、馬告は香りがバッチリ決まるので、レモングラスの代わりに使う事が可能です。
ともに日本ではレアなのであまり情報がありませんが、以下の通りです。
馬告とは?
馬告
はクスノキ科ハマビワ属の実で、和名は青文字。
有名な産地は台湾で、埔里以北の山岳に住むタイヤル族が好んで使用してきた。
台湾でも元々「マニアックなスパイス」だったようですが、最近では台北や台中などの都市部でも人気を高めているとのこと。
実は中国でも生産されていて、異なる魅力がある。
…当ブログではなるべく分かりやすく、広い幅の人に響くように記述していますが、馬告に関してはどうあがいてもマニアックになってしまいます(笑)
一般的な知識としては、ともに「レモングラスのような爽やかな香りで、用途は香りづけ」と覚えるだけでOKです。
味付けではなく、香り付けのためのスパイスと知っておくだけで役に立つと思います。
馬告(マーガオ)の使い方
馬告
は乾燥状態で使われることが一般的です。
この項目では、実際の使い方や調理例をご紹介します。
馬告の使い方と調理例
見た目は黒胡椒のようで、表面はつるりとしています。
使用方法は丸のまま使ったり、挽いて使ったり、高温の油を掛けて使ったり。
少量でも香りがバシッと利きます。
「レモングラスに似た香り」以外の特徴としては、黒胡椒ほどではないピリッと走る辛味(花椒の麻に近い「辛味」です)とキリッとした苦味。
この風味と味覚のバランスは独特です。
台湾現地では香腸(腸詰め)や煮込み料理に加えて、最近ではビールに使用されています。
そして、台湾ではトウモロコシご飯にふり掛けると聞いて、やってみました!
これは未体験の味わい!
トウモロコシの甘みに馬告の爽やかな風味が合わさり、後を引きます。
柑橘の汁を掛けるのとは異なる柑橘系爽やかさ…これは初めての味わいです。
トウモロコシだけでなく、グリーンピースご飯、タケノコご飯、鶏めし、角煮丼などなど、さまざまなご飯モノに合うと確信しました。
そして、手っ取り早く作れるのが、炒めもの。
鶏のササミに醤油・酒で溶いた片栗粉と馬告をまぶして、小松菜と炒めます。
和風とも中華風とも言える爽やかで独創的な炒めものが10分程度で作れてしまいます。
また、時短レシピだと、ルクエでレンチンした青菜を水で〆て、水気を絞った後に塩を振り、馬告で和えると即席お浸しになります。
和食でも使えることを実感しました。
玉子焼きにも合うはずです。
また、ササミで鶏ハムを作ると、本当に美味しいです。
馬告と塩を振って、ピチットシートに包んで1日置いて脱水、それをソテーします。
朝食にピッタリな爽やかな香りで、ピチットで脱水したことでササミは旨味が凝縮されています。
▼ピチットシートの記事
そして、上に書いた通り台湾現地にならい、腸詰め=ソーセージや煮込み料理=に掛けても良いと思います。
かならずしも台湾料理・中国料理の腸詰め、煮込みでなくても合うはずです。
「爽やかな香りが合いそうな料理」を見る度に掛けてみましょう!
また、馬告が大活躍する傑作ソースが、【雲南ニラミント醤】。
これは大人気店の「南三」の水岡シェフが編み出した、秀逸なソースです。
この醤は肉類から白身魚まで幅広く合い、爽やかな香りが食欲を高めてくれるので、有用性が高いです。
詳細はレシピ本の記事をご参照ください。
オススメの馬告(マーガオ)
それでは、4種類の馬告を食べ比べた結果から、オススメの馬告をご紹介します。
前代未聞!?4種類の馬告の食べ比べ&嗅ぎ比べ!〜
マイ・ベスト・マーガオを決めるべく、4種類の馬告を比較してみました。
比較のポイントは下記の3つです。
- 香り
- 苦味
- 麻(シビレ)
そして、今回試した馬告は以下の4種類です。
- カネカサンスパイスさんの中国産
- A社中国産
- B社台湾産
- C社台湾産
最初に公平をきたすために明言しますが、カネカサンスパイスさんから味覚調査をご依頼頂き、検証しました。
よって、むしろカネカサンスパイスさんのものにシビアな眼(と言うか舌と鼻)を向けて検証しています。
そして、さらに公平性を高めるため、ホームパーティー時に友人2人にも検証してもらいました。
オススメの馬告
それでは、結果について、まず表でご説明します。
正直なところ、ここまで違いが出るとは驚きました。
商品 | 香り | 苦味 | 麻(シビレ) |
カネカ中国産 | ★★★ | ★ | ★ |
A社中国産 | ★★ | ★★ | ★★ |
B社台湾産 | ★ | ★★★ | ★ |
C社台湾産 | ★ | ★★★ | ★ |
続いて、コメントで表現します。
- カネカ中国産:台湾産よりも柑橘香が強く、軽い麻、何よりも苦味が非常に弱い点が印象的
- A社中国産:香りと痺れはカネカ製に似ているが苦味が強め、柑橘香よりもまろみのある香り
- B社台湾産:香りがひねていて南国の果実のようなところも、苦味が非常に強い
- C社台湾産:香りがひねている、苦味が強め
結論としては、以下の通りです。
- 香りが強くて、苦味が少ない馬告ならば【カネカ中国産】
- 熟成したような香りで、苦味が強い馬告ならば【台湾産】
これはあくまでも日本国内で手に入るものを対象にした結論です。
台湾、中国現地では印象が少し異なるかもしれませんので、ご容赦を!
カネカサンスパイスさんは楽天に公式ショップを出されていて、現在、便利なミル付きセットを販売されています。
なお、ミルについては、多数のミルを比較して京セラ製のモデルを選んだそうです。
僕は黒胡椒と岩塩はプジョー製を使用していますが、京セラ製のミルは確かにスパイスに向いていると感じました。
挽くのが楽です。
ミルをお持ちの方は、単品もございます。
台湾産の馬告については、各種ショップで手に入ります。
食べ比べしてみたい方は是非。
まとめ:馬告の便利な使い方
以上で、馬告のご紹介を終えます。
見て頂いた通り、馬告は安いスパイスではありません。
自分も購入前は少し悩みました。
が、実際に使ってみると一度あたりの使用量が多くないので、コストパフォーマンスは高いと感じました。
かなり長い間、楽しめます。
上記の調理例以外で便利な使い方としては、香味オイルがあります。
馬告を油で煮ると爽やかな香りの香味オイルを作ることが出来て、調理の仕上げや鍋に使用すると非常に便利です。
カネカサンスパイスさんの販売サイトに【作り方】が書いてありますので、ご参照ください。
あるいは、台湾の【米酒】に漬けることでも香りを引き出せます。
液体だと使いやすいので、試してみてください。
【関連する記事】
文中で言及した【雲南ニラミント醤】のレシピが記載されている名著です。
マニアックな記事を読みたい方は、麻婆豆腐の素の食べ比べを是非。
マニアックなスパイスの魅力を伝えたい、すしログ(@sushilog01)でした。
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