こんにちは、鮨と日本酒をこよなく愛する、すしログ(@sushilog01)です。
今回は越後伝衛門【タマキハル 環割】をテイスティングします。
ネットでほとんど情報がないミステリアスなお酒!
と思いきや、お一人で全てを造られる、新生の極小蔵でした。
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現在の「越後伝衛門」さんは、2021年にスタートしたばかりの酒蔵です。
練馬区の酒販店「窪田屋商店」の加藤晃葵さんが休止蔵を事業継承された事で誕生しました。
総米300kgの極小仕込みで、造りから出荷までのすべての工程を一人でされていると聞いて、関心を頂いた次第です。
もともとの「越後伝衛門」さんは1953年に「日本錦酒造」として創業。
その後、「越酒造」、「越乃蔵酒造場」、「越後伝衛門」と社名を変えつつ、2000年には経営権が創業家から大分県の焼酎メーカー「老松酒造」に移った蔵です。
そして、コロナ禍の影響で2019年に造りを途中で止めて、事業継承を模索した模様。
「窪田屋商店」は「老松酒造」と「越後伝衛門」を取り扱っていた経緯もあり、事業譲渡の話が行ったそうです。
それでは、越後伝衛門【タマキハル 環割】のレビューに入ります。
外観については、透明感が強く、クリスタルがかった淡いグリーンの色調です。
何となくボトルから予想した通りの色合いが、期待を高めます。
香りについては、第一印象は芳醇で、バナナとメロンのハッキリした香りが広がります。
甘やかかつ爽やかな香りが感じられ、ヨーグルトも強めに交わり、上品なラムネ感を与えます。
優しいミネラル香とうっすらとした生クリーム感もあり、グレープフルーツの香りも加わり、全てが穏やかに調和しつつ優雅さを感じさせます。
お米由来の香りは極めて弱いです。
味わいについては、第一印象はやや強く、やや弱めと思いきや、スッキリした苦味が直線的に抜けます。
上品な甘味になめらかな酸味が滲み、旨味が穏やかながら強い苦味がジリジリと残ります。
バランスは力強いドライさで、余韻はやや短いです。
味わいを例えて言うなら、北海道や三陸以外のムラサキウニのような味わいです。
香りとは裏腹な苦味が大変個性的。
漢方薬を思わせる苦味です。
これは蔵元杜氏が「渋味に最もこだわりたい」「日本酒も料理と合わせて楽しむ食中酒を目指すには、渋味こそが欠かせない要素」と考えている事を反映している模様です。
個人的に燗酒一択です。
特に、56℃の飛切り燗がベストでした。
甘酸っぱさが広がり、強烈な苦味をマスキングしてくれます。
「甘酸っぱ苦い」不思議な世界観を楽しめます。
合う料理は…パッと浮かびませんでした。
ただ、諦めること無く幾つか試したところ、飛切り燗と能登のこんかいわしがピッタリの相性でした。
こんかいわしの塩気とコク、発酵香がお酒の苦味をマスキングしてくれます。
越後伝衛門【タマキハル 環割】のスペックについては、以下のとおりです。
- 醸造元(製造者):越後伝衛門(新潟県新潟市)
- ブランド名:タマキハル -環割-
- 特定名称:非公開
- 原材料:米、米こうじ
- 原料米:越淡麗
- 精米歩合:50%
- 酵母:非公開
- アルコール度:15%
- 日本酒度:非公開
- 酸度:非公開
- 参考価格(720ml):3,000円
越後伝衛門【タマキハル 環割】については、ほぼほぼ流通していません(笑)
僕は新潟の「長谷川屋」さんで入手しました。
テイスティングの技量を上げて行きたい、すしログ(@sushilog01)でした。
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