こんにちは、鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)です。
今、急激に話題を集める音声SNSのClubhouse(クラブハウス)。
すしログ
流行に乗っかって単にはしゃぐのではなく、本質を伝える事ができれば、鮨ファンがさらに増えるのではないか…
そのような想いを抱いていたところ、メディアを運営している株式会社iDの金沢大基(かなざわだいき)社長からお話を頂き、シリーズ配信する事になりました。金沢社長は「おいしんぐ!」と言うメディアも運営(編集長)されているグルメで、大の鮨好きな方です。
そんな我々がお話するテーマは、【今さら聞けない寿司/鮨のあれこれ】です!
記念すべきNo.001は2021年2月2日20:30〜21:10に放送しました。
Clubhouseはアーカイブ出来ないサービスで、対応OSはiOSのみ、しかも招待制となり、現状ユーザーが限定されている状況ですので、アーカイブ代わりに記事を書きたいと思います。
タップできる目次
Clubhouse【今さら聞けない寿司/鮨のあれこれ】について
鮨が大好きな人だけでなく、鮨に興味がある人、食べるのが大好きな人みんなに聞いて頂きたい放送です。
放送では、他には無いマニアックな情報を盛り込みつつ、あくまでもハードルは低く…と考えています。
鮨店自体が「ハードルが高い」と思われがちなので、マニアックな話や通ぶった話ばっかりしていては本末転倒です。
自分が鮨店通いを始める前に聞きたかった事、金沢さんが鮨好きになる過程で感じた事などを面白く話していきたいと思います。
願いはブログ設立の目的と同じで、鮨好きを増やしたい!と言う一心です。
放送の構成としては、まずは金沢社長から素朴な疑問を3〜4つほど頂き、僕が面白くマニアックに解説。
時おり金沢社長からのツッコミを頂きつつ、マニアックな話題をエンタメに転換。
その後、2〜3名の方のご質問にお答えして、トータル30分程度に収めるイメージです。
堅苦しくなく、長すぎず…そんな放送にしたいと思います。
今さら聞けない寿司/鮨のあれこれ No.001の内容
No.001の質問項目は下記の4つでした。
そして、2つ質問を頂きました。
順に、ご説明していきます。
「鮓」「鮨」「寿司」の違いって?
簡単に言うと、下記のような違い、使い方が一般的です。
- 鮓:中国語で「塩辛」「漬物」を意味します。なので、主に「魚の「漬物」であるナレズシに使われます。ただ、個性のある漢字なので、店名に個性を出すため江戸前鮨でも使う方がいらっしゃいます。
- 鮨:ナレズシ以外のスシを指します。そして、「魚に旨い」と書く事から「魚に調理を施したスシ」に使われる事が多いです。個人的に、江戸前鮨は「仕事で美味しくするスシ」なのでこれが最適だと考えますし、一般的に採用する職人さんが多い次第です。
- 寿司:商業的に縁起の良い当て字として生み出されました。語源は賀寿の祝いの言葉の「寿詞」です。カッパ巻などの巻物や手巻き寿司、いなり寿司など「魚を使わないスシ」で使われたり、「大衆的な街場のスシ」で使われたりすることが多いです。最も世俗的な表記と言えます。
手で食べる?箸で食べる?
答えは明白で「どっちでもオーケー!」です。
好みで選べば良いと思いますが、どちらが簡単か?また、どちらが美味しいか?と聞かれると、個人的な答えはともに「手」です。
つかむのが楽だし、感覚的に美味しいです。
職人さんから手から手で頂く、と言うのも何とも粋。
ただ、接待で相手方が箸の場合は合わせた方がベターでしょう。
そして、世間では「女性は箸で食べた方が美しい」と言う意見もありますが、僕はこれは全否定。
年配者の押しつけみたいで嫌いですし、むしろ女性が手で鮨を食べる姿は美しいと思います。
「親方」、「大将」、「ご主人」正しい呼び方は?
これも明白で「親方」です。
「大将」が一般化されていますが、これは関西の言葉なんですね。
それに対して「親方」は関東の言葉。
江戸前鮨=関東の料理
親方=関東の言葉
江戸前鮨=親方
…というような三段論法が成立します。
なんて面倒な!と思われる方も多いかもしれませんが、何故「親方」と呼ぶようになったかは、下記の記事に書きました(笑)

ならば、関西の江戸前鮨の場合はどうする??と金沢社長から尋ねられましたが、これは難しい(笑)
「ご主人」が良いと思います。
飲食店において、「ご主人」は本当に便利な単語だと思います。
大体のシチュエーションで失礼に当たりませんからね(レストランを除くw)。
「ネタ」が正しいの?「ネタ」が正しいの?
「鮨種」なのでタネが正解です。
しかし、これに関しては完全に好みで良いと思います。
酢飯=シャリ、生姜の酢漬け=ガリと同じく、「ネタ」も一般普及してますから。
自分については、ブログ開設時からタネを多用(恐らく95%以上)しています。
「お笑いのネタ」みたいでコミカルだと感じたのが理由です(笑)
ご質問:お酒のペアリングをするお店についてどう思いますか?
個人的にはアリだと思います。
ただ、注意が必要で、それは以下の2つです。
- 店主あるいはスタッフがお酒に精通していて、お料理と精確な味覚調整をできるか?
- お客が酔っ払わない
1についてはレストランも同様で、マリアージュが奏功しないとペアリングは単なる集金装置でしかありません。
コースのお料理とドリンクの味覚と香りに相乗効果が見られるならば、ペアリングはアリです。
かつて代々木上原のGris(現sio)の鳥羽シェフとソムリエールの外山さんが組んでおられた際、マリアージュが素晴らしく、アルコールだけでなくノンアルドリンクも交えて満足度の高いペアリングを楽しませて頂きました。
単に「料理数品に対してお酒を出していく」ペアリングでなければ非常に面白い試みだと思います。
ただ、お客としては酔わないことが鉄則です。
酔っては職人さんと魚に失礼です。
味覚と記憶が確かな範囲で食べるのが、鮨です。
ご質問:最近気になっている「玉子」のお店はありますか?
「玉子が美味しいお店」は即答できないまでも、玉子に意識的に向き合っている職人さんが増えているのは間違いないと思います。
鮨店の玉子については、ざっくり分けて以下の6つが頭に浮かびます。
- 昔ながらの出汁巻き玉子
- 芝海老と大和芋などを使用した「カステラ玉子」
- 「カステラ玉子」の進化系であるスイーツ系、プリン状「カステラ玉子」
- 「カステラ玉子」の進化系であるスイーツ系、スフレ状「カステラ玉子」
- 海老類以外の魚介類を用いた「カステラ玉子」
- 魚介類を使用しないスイーツ系玉子
このような中で、カステラ玉子が主流・定石とされてきましたが、最近は若手職人さんでも「敢えて出汁巻き玉子を選ぶ」方がぽつぽつと現れています。
一昔前の鮨通風の物言いだと「鮨は玉子に始まり玉子に終わる」だとか「鮨職人の腕を見るには玉子で分かる」などと言ったものがありますが、僕は今まで一度もピンときたことがありません。
すみません(笑)
玉子は美味しく、個性が出るものですが、そこまで言う根拠は謎です。
よって、職人さんは自由に玉子を出せば良いと思います。
特におまかせのお店ならば、一連の流れの最後に最適な玉子を選べば良いだけの話ですからね。
僕個人的には、出汁巻き玉子でも良いじゃないかと思いますし、実はスイーツ男子なのでスイーツ寄りの玉子も好きです。
大体のところ、以上のような放送をさせて頂きました!
一度話していることなので文字で書くのが楽なので、今後も書いていきたいと思います。
すしログ