すしログ No. 190 鮨処やまだ@銀座

ここのところ毎月お伺いしているやまださん。

この度、鮨好きの友人たちとともに貸し切りで楽しませて頂きました。

結論から言うと、足を繰り返し運んでも感動は色褪せず、

むしろ毎月進化されているようで驚嘆を覚えます。

 

こちらの鮨の特徴は過去記事に譲るとして、今回は各握りの感想のみを記載致します。

初回訪問時の記事

2回目訪問時の記事

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真子鰈

走りのマコ。香りは淡いが、噛み締めると旨味とともに強くなる。

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黒ムツ

入荷量が少なく、高級魚となっている黒ムツ。

熟成を掛けておられ、かなり柔らかな食感で甘みが強い。

それでいて、香りもあり、熟成の妙が有る。

淡い真子鰈の後に楽しさを覚える力強い仕事。

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江戸ッ子が女房を質に入れても食べたがった初鰹とは、正しくは勝浦のもの。

しかし、今回頂いたのは紀伊勝浦のものと、機知に富んでいる(笑)

本物の江戸前の初鰹は、まだ出ない。

この度の鰹については、食感はねっちりしており、旨味が伝わった後に酸味が漂い、強い香りも楽しませる。

独特な旨味の引き出し方で伺ったところ、砂糖で〆て、サラシで水分を取っているとの事。

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春子

出水産の神経〆。ねっちりと艶かしく反発した後に、ホロホロととろけ、甘みが充満する。

皮目の食感を残しつつ溶けると言う、マニアックな〆加減の春子である。

甘みもたっぷりあり、白眉。

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赤貝

豊前海のもの。福岡のお店何軒かで頂いた事があるが、豊前の赤貝は上質。

ピンの閖上には一歩後ろを行く印象だが、旨味が非常に強い。

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牡蠣

低温調理を行った牡蠣は歯切れが独特で、スッスッと切れる。

生の良さを保ち、加熱によって旨味が強まったマーベラスな牡蠣。

72度15分、大船渡産。

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牡蠣の炊き地

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白魚

今回は苦味が心地良いレヴェルで利いており、旨味も強く感じる。

そして、繊維の一本一本がギュッとしており、良き食感。

前回よりも量を増やしシャリに最適化されている。

増量に加えて、子持ちで食感が増えている点も魅力向上の一因だろう。

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金目鯛
見た目は如何にも熟成を掛けている円熟した艷を放っているが、食味は見た目とは少々異なる。

食感はねっちりしておらず、繊維質の食感がある。

意外性を感じさせる熟成の仕事だ。

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トリ貝

食感が実に官能的。

強い甘みと、余韻としての香りを楽しませてくれる。

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甘エビ

相変わらず旨く、一瞬で旨味が席巻する。

今回は卵入りで、軽いプチプチ感が気持ち良い。

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秋田の昆布塩を用いたもの。

包丁が効いている。

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大目鱒

初めて頂く鱒だが、ぷりぷりした身に強い旨味が含まれており、香りは実に爽やか。

湯霜にして漬けており、仕事も抜群に魅力を活かしている。

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鮪の天身

沖縄産。先に旨味が強く走り、酸味がやって来る。

時期を考慮すると嬉しい味わいの鮪。

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小鰭

江戸前!とにかく凄すぎる(笑)

大きいのに食感が良く、旨味も抜群。

皮はパツッと切れた後に存在を消す。

口は小鰭で満たされ、心に鮨を頂く喜びが溢れた。

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しっかりと〆て、旨味を封印しつつ、しっとりした食感を楽しませてくれる。

産地を伺ったところ、京都産。

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玉子

今回は帆立のみを用いたもの。

出来たてで美味しい。

追加5貫への一呼吸を置く(笑)

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和歌山産。熟成を掛けておらず、当日のものなのに、トロトロで旨味しっかり。

そして、鰆の淡い香りを漂わせる。

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関アジ

パツッパツッな食感は関アジ特有で現地で頂くものと同じだが、旨味と最後に漂う鰺特有の酸味が素晴らしい協奏。

まさかの味わいに驚き、現地で頂くよりも正直美味しかった。

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帆立

雄勝湾産の巨大な帆立。

徹底的に甘く、繊維はしっかりしつつ、トロリとほどける。

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鮟肝

クリーミー!ひたすらクリーミー!笑

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海胆手巻き

こちらの海苔は食感、旨味ともに良く、海胆に合う。

 

店名:鮨處(すしどころ)やまだ

シャリの特徴:赤酢2種類をブレンドし、砂糖を用いつつ、多くのタネと調和する硬めのシャリ。

予算の目安:10,000円~ →15,000円~

最寄駅:新橋駅から350m、内幸町駅から450m

TEL:03-3572-7534

住所:東京都中央区銀座7-2-14 第26ポールスタービル3F

営業時間:18:00~21:30

定休日:日曜、祝日

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